爆笑問題の太田光(61)が25日、TBS系「サンデージャポン」(日曜前9・54)に出演。小説やコラム、映画評論など多方面で活躍し、19日に多臓器不全のため93歳で死去したことが23日に公表された作家、小林信彦さんを追悼した。
小林さんは、小説「オヨヨ島の冒険」「唐獅子株式会社」など数多くの文学作品を執筆したほか、週刊文春の名物コラム「本音を申せば」の連載は20年以上続けた。また幼少期から落語などお笑いに熱中し、昭和のコメディアンの系譜をたどった評論「日本の喜劇人」など日本の大衆文化を幅広く論じている。1972年に刊行した同書は翌年、芸術選奨新人賞を受賞。2021年刊行の「決定版」まで加筆を重ねた。
小林さんと親交があったという爆笑問題。太田は若い頃に「日本の喜劇人」を熟読し、自身の笑いや芸人観に強い影響を受けたことも、かねてから公言している。
この日番組で太田は「小林信彦さんはもう本当にコメディアンのことをいろいろ評論されて。僕らなんかも(「日本の喜劇人」を)読んでたし、愛読書だったし。その中で僕らのライブに来てくれて」と交流関係を紹介。そして「小林信彦さんの(コラムの)連載のところに僕らの名前が出たときに、『あ、芸人として〝小林信彦〟に評論されたら芸人としてもう認められたんだ』っていうのは、すごくうれしかった」と当時の感動を語った。
そして「多分、僕らが最後の世代じゃないかと思うんですけど」と付け加えた。さらに、爆笑問題は「(イラストレーターの)和田誠さん(2019年死去、享年83)にイラストにしてもらい、小林信彦さんに評論してもらった。この2つはわれわれにとって誇りだった」と振り返った。
太田は以前、爆笑問題がパーソナリティーを務めるラジオ番組で、小林さんがゲスト出演してくれた際のエピソードを紹介。
「覚えてるのは、僕らのラジオ来てくれたときに、なぜか小林さんて立川談志師匠のこと触れないんですよ。落語、全部に触れてんのに、不自然なほど触れてない。で、それをなんでですかって聞いたら、『いや、別に。落語は(古今亭)志ん朝でしょ』というわけですよ」と太田。
不思議に思った太田が「いやそんなのおかしいですよね」「好きでもないあのコメディアンにも全部評論してるじゃないですか」と小林さんに尋ねたという。太田は「(小林さんは)ちょっとニヤッと笑ってて。で、その後の連載で、『こないだ太田に会ったんだけど、まあなかなか鋭いことを聞かれた』っていうことだけ書いてあって。『何があったんだろうな』と僕はちょっと思ってましたね」と、希代の落語家、立川談志(2011年死去、享年75)と小林さんの知られざる関係について謎を深めていた。