四回、本塁打を放つ阪神・佐藤輝明。藤川監督に通算100勝をプレゼント=甲子園球場(撮影・甘利慈) (セ・リーグ、阪神1ー0広島、5回戦、阪神3勝1敗1分、26日、甲子園)輝が節目の勝利をプレゼント! 阪神・佐藤輝明内野手(27)が四回、右中間へ6号ソロ。チームはこの1点を守り切って1-0で広島を下した。藤川球児監督(45)は167試合目で監督通算100勝を達成。巨人・原辰徳氏に並ぶセ・リーグ最速記録となった。実に4試合ぶりの勝利で、12日ぶりに首位に再浮上や!
4番のバットが、メモリアルな1勝をもたらした。打球角度39度で高く舞い上がった白球は、そのまま伸びて右中間スタンドに飛び込むムーンショットに。佐藤の驚愕(きょうがく)の一打に甲子園は一瞬どよめいた後、われに返ったように大歓声が起こった。
「しっかりいい風も吹いていたので良かった。高めでね。しっかり振り抜けたかなと思います」
甲子園には、右翼から左翼に向かって吹くいつもの浜風とは逆の、左翼から右翼方向へ強い風が吹いていた。甲子園を本拠地に6年目を迎えている主砲が、その風を味方につけた。
両軍無得点の四回先頭。ファウルとなった後の2球目に、広島先発・栗林の高めの直球をすくい上げた。19日の中日戦(甲子園)以来、4試合ぶりの一発は決勝の6号ソロ。ホームランダービートップを走っていた森下まで1本差に迫った。トップを独走中の打率・382、23打点と合わせて3冠も射程圏内だ。
ひと振りでもたらした白星で、藤川監督に通算100勝をプレゼントした。リーチをかけながら3試合の足踏みを経て、167試合目での到達。リーグ最速タイとなる快挙となった。
藤川監督の就任直後から佐藤はキーマンに任命され、先頭に立って新しいタイガースを引っ張ってきた。新体制となってすぐには2023年秋季キャンプに参加。昨季は40本塁打&102打点の2冠で史上最速でのリーグ優勝に貢献した。
「選手の体のことをいろいろと考えてくれているし、僕たちはしっかりそれをグラウンドで出すっていうことに集中させてくれる監督ですかね」
細かい気遣いがうれしかった。指揮官から積極的に話しかけてもらい、試合前や雨天中止のときに練習を免除してもらったのも、疲労を考慮してのこと。主力として名前を挙げられることにも「意気に感じて、しっかり仕事をしたい」と語る。抱えてきた感謝の思いと、責任感で、節目の1勝をプレゼントした。
指揮官も就任から主砲を任せてきた男の一打に目を細めた。「4番ですから、こういう一本というのは、大きいんですよ。これは野球というところにおける4番の重みでしょうね」。落とせば最速タイ記録も逃してしまうという一戦で、主砲が大仕事。佐藤も「チームを引っ張ってくれる監督。もっともっと積み重ねて、もっと上にいけるように僕たちも頑張りたい」と胸を張った。
この一発のみで1―0勝利し、4試合ぶりの白星を手にした。首位ヤクルトが3連敗で、首位に再浮上。28日からの9連戦は、敵地神宮でゲーム差なしの直接対決だ。主砲は、さらに先を見据えていた。
「一戦一戦しっかり準備してやるだけです。いいゲームができたので、これをずっと続けて、上を目指して頑張ります」
藤川阪神に、佐藤あり。指揮官と4番の目標ははるか高み。球団初のリーグ連覇も、日本一も、成し遂げる。(中屋友那)