左越え2ランを放つ創価大・立石正広=岩槻川通公園野球場(撮影・児嶋基) 東京新大学春季リーグ第1週第1日(4日、創価大7-0東京国際大=規定により七回コールド、岩槻川通公園野球場)大学生ナンバーワンスラッガーが衝撃の一発を放った。東京新大学リーグ1部がさいたま市川通公園野球場で開幕し、今秋ドラフトで1位候補の創価大・立石正広内野手(4年、高川学園)が東京国際大戦に「3番・二塁」で先発。一回の第1打席に初球を捉えて左越えに2ランを放ち、バックネット裏に集まった日米12球団のスカウト陣に猛アピールした。
創価大・立石正広名刺代わりの一撃だった。今秋ドラフトで1位候補の創価大・立石が、一回の第1打席で初球を一閃。美しい放物線を描いた白球は、左翼席へ飛び込む2ランとなった。
「ずっと緊張していたので、めちゃくちゃ安心した。ちょっと怖いくらい(結果が)良かった」
1-0の一回無死一塁で、高めに浮いた直球を逃さなかった。「(体が)開くのが癖。そこを我慢できたから、切れずに真っすぐ飛んでくれたのかな」。二回は四球、五回は遊ゴロ、七回は死球と2打数1安打2打点だった。
この日は大リーグ2球団を含む日米12球団のスカウトが、バックネット裏で大学生ナンバーワンスラッガーに熱視線を送った。ヤクルト・小川GMは「最初の打席の1球目をフルスイングできる。対応力とパワーがすごいというのが最初の印象」と評価。ある大リーグ球団のスカウトは「初球を一発で仕留めるのは、集中力がすごい」と目を細めた。
立石の初戦に集まったプロ野球スカウト陣母の郁代さん(55)=旧姓・苗村=は、1992年のバルセロナ五輪バレーボール女子日本代表。姉の沙樹さんはVリーグ・仙台、優華さんもSVリーグ・刈谷でプレーする現役選手とスポーツ一家で育った。世界の厳しさを知る母から「謙虚にやりなさい」と心構えを説かれている21歳。「(母は)そういう部分を欠いて、落ちてきた選手も見てきているはず。一番大事にしている」と信条にしている。
昨季までは三塁が主戦場だったが、今季は二塁へ。「遊撃や二塁をやっていた方が、もし違うポジションに行くとなっても色々な選択肢がある」と、次のステージを見据えた上での決断だった。この日も3度の守備機会を無難にこなし「自信になる」と頰を緩めた。
昨秋の明治神宮大会では1大会10安打で大会新記録を樹立。今春は自身が2年春に記録した1シーズン5本塁打のリーグ記録超えを目標に掲げる。「一打席、一打席結果を残せるように」。自慢の打棒で立石がドラフト戦線の主役に名乗りを上げる。(児嶋基)
★姉2人も現役のバレー選手
バルセロナ五輪のバレーボール女子(米国戦)でプレーする苗村郁代(中央・7番)=1992年(平成4年)7月29日撮影★立石 正広(たていし・まさひろ) 2003(平成15)年11月1日生まれ、21歳。山口・防府市出身。華浦小1年時に華浦スポーツ少年団野球部で野球を始め、高川学園中では高川学園リトルシニアでプレー。高川学園高では3年夏の甲子園に出場し、1回戦の小松大谷戦で本塁打。高校通算10本塁打。創価大に進学し、昨秋の明治神宮大会では1大会10安打の大会新記録を樹立。今季から主将。180センチ、86キロ。右投げ右打ち。