ボクシングシューズのひもを結ぶ井上尚弥(大橋ジム提供) プロボクシングの4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(31)=大橋=が8日、横浜市の大橋ジムで練習し、代表取材に応じた。IBF、WBO1位のサム・グッドマン(26)=オーストラリア=の挑戦を受ける4団体王座防衛戦(24日、東京・有明アリーナ)を控えている。日本男子今年最初の世界戦で、昨年12月に世界戦の延期や中止が相次ぎ、楽しみを先延ばしにされたボクシングファンの期待に応えることを誓った。
興行はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」で午後2時45分から独占無料生配信される。プロ戦績は井上が28戦28勝(25KO)、グッドマンが19戦19勝(8KO)。
以下は井上の一問一答。
-―延期になったときの心境は
「延期になったときが(試合の)10日前で、1月24日まで1カ月と10日でしたけれど、あっという間であと2週間の時期にきている。変わらず好調は保っている」
-―延期の一報を聞いたときの状況は
「聞いたときはいったんは中止と聞いた。その後、二転三転して1月24日に延期という形となった。気持ちを切らさずに頑張るだけだなと。そんな気持ちでしたね」
―-グッドマン負傷の一報を聞いた場所は
「朝練していましたね。朝練の最中でした」
-―聞いたときの気持ちは
「まあ10日前だったのでびっくりはしました。そこで慌てふためいても変わることはないので、ひとまずは(大橋ジムの大橋秀行会長の)指示を待つだけでした。延期なら延期、中止なら中止というものを受けて、自分が気持ち的にも切り替えられると思っていた」
-―延期になって調整のペースは落としたのか
「練習のペースは変えてはいないです。ただ、減量も仕上がってきていたので、体の調整は10日間ぐらい緩めました」
-―体重は何キロか戻したのか
「体重はそんなに戻してなかった。戻らなかった。10日間、考えて食事を取ろうと思っていたけれど、練習もハードな練習を持続していたので戻らなかった」
―-調整面で影響は
「影響はない。SNSにも書いたが、10日前に1カ月延期になって、そこからもう1セット繰り返すのは体力的にも精神的にもきつい部分があった。ただ、仕上がり具合はすごくいいんじゃないかと思う。そこは一つ楽しみなところ。この調整方法ですごくいい自分が仕上げられたのであれば、この先のビッグマッチに向けて一つ参考にはなると思う」
-―今回の調整方法とは
「自分が減量に入るときは約5週間をかけてやっていくが、(延期になって)今回に関しては約8週間から10週間という目途。本当のビッグマッチに向けて最高の自分を作り上げるのであれば、そのくらいの時間をかける必要があるのかなと。今回、体的にも精神的にも良く仕上がったのであれば、そういったところもちょっと考えていきたい」
シャドーボクシングをする井上尚弥(大橋ジム提供)-―1日から始動。父の井上真吾トレーナーがミット打ちでミットを持っていた
「1日は太田(光亮)トレーナーが不在だったので、その流れでやってもらった。持ってもらうのは結構久しぶり。『いかがでしたか?』と言われましても…。懐かしいなというのはあった」
-―グッドマンが負傷した左目を狙っていくのか
「当たり前じゃないですか。勝負ですからね。そこは一つ(グッドマンの)大きな弱点になる。プロの世界は甘いものじゃない。そこも一つ勝利の鍵になってくるところではある」
-―初詣には行ったか
「行っていない。ずっと練習漬け。ただ、練習がなくても行くようなスタンスではない」
-―延期を経てのグッドマンとの防衛戦。改めてどんな試合をしたいか
「延期になる前の公開練習のときと考えは変わっていない。勝負の世界で『楽しめるような』という言葉があっているか分からない、初めて見に来た方と、ボクシングに詳しい方々が楽しめるような試合ができるように準備している」
―-1カ月延びたことでプラスとなったことは
「この時期での延期は初めて。当日リングに上がってみないと何とも言えないが、今の時点ではもう最高に仕上がっている。延期があったから自分の中でもプラスに取り入れられたこともあるし。感覚的なものになるが、スパーリングの数、内容も含め、(延期前は)まだ完成しきれていない部分があったが、1カ月延びたことで感覚、イメージもしっかりと整えることができた。自分の中ですごくいい方向に捉えている」
-―2024年12月の試合と25年1月の試合で、何か気持ちの変化はあるか
「特にはない。ただ、武居が中止、井岡選手が中止という中で、ボクシングファンの中では結構うずうずしている方もいるんじゃないかな。2025年(日本男子)1発目の世界戦というのは、自分の中ではファンの方に向けて良いものを見せたいなっていうのはある」
下記は大橋会長の一問一答。
-―延期になった影響は
「スパーリングパートナーも来てくれて、良い調整ができている。ただ、1カ月延期の調整というのがね。2カ月延期だと仕切り直しな感じがするが、(1カ月延期では)体重も増やせないし。自分にとっても現役時代を含めて、1カ月延期は初めてだし、何とも言えないですね」
-―井上は長め調整にも手応えがあるようだ
「すごく良い感じになっている。延期が決まった試合10日前って体重をぐっと落とす。しかし、1カ月後に延期できるなんて奇跡だよね」
-―グッドマン負傷の連絡が入ってから、何時間で延期を決めたのか
「3時間半ですよ」
-―スパーリングパートナーのジェフ・ラミドはいつ来日したのか
「(昨年)12月29日に来て、(同)30日からスパーリングして、年越しした。1月15日までいます」
-―ここまでの井上の調整は
「100点満点です。これから2週間少しある。インフルエンザ(感染)なども(可能性としては)あることだと思う」