八回、並木(中央)は代走で出場すると犠飛で生還。ヤクルトの1万試合目を飾る決勝点をもぎ取った(撮影・加藤圭祐) ヤクルトは9日、「日本生命セ・パ交流戦」の日本ハム最終戦(神宮)に、1―0で競り勝ち、2連勝。1950年に創立してから通算1万試合(前身球団を含む)を勝利で飾った。高津臣吾監督(55)の執念の采配が実り、0―0の八回無死二塁から代走で起用した並木秀尊(ひでたか)外野手(25)を三塁に置き、最後は西川遥輝外野手(32)が決勝の左犠飛。リーグ最下位だが、交流戦はセ・リーグトップの3位で、逆転優勝の可能性も出てきた。
笑顔が映える一塁側スタンドに向かい、燕ナインが手を振った。ヤクルトが1点差を逃げ切り、2連勝。高津監督が執念の采配で自軍のスコアボードに「1」を刻んだ。
8回、ヤクルト・西川遥輝の犠飛で生還した並木秀尊=神宮球場(撮影・加藤圭祐)両軍無得点の八回。先頭・オスナが敵失で無死二塁とすると、すかさず代走に切り札の並木を送った。「0―0の八回の先頭が出たので、勝負手だと思った。1点取ると、あと1イニング。勝負だと思いましたね」。リーグトップタイの33打点を誇る打撃だけでなく、好守も光る一塁手を途中交代させる場面は今季少なかったが、思い切ってタクトを振った。
1死二、三塁から1番・西川が放ったのは左翼へのやや浅めのフライだったが、三走・並木が好スタート。50メートル走5秒台の俊足を飛ばし、ヘッドスライディングで生還した。直前に日本ハム・新庄監督は左翼手を水谷から強肩の細川に代えており、高津監督は「彼じゃないと(本塁へ)かえれなかった。いろいろな勝負が関わったイニング」と振り返った。
「ロースコアのゲームを制す」ことは、まさに〝高津野球〟の理想形。先発のヤフーレが7回無失点と好投し、八回の木沢、九回の田口も安打を浴びながら今季6度目の零封勝利に貢献。今季初めて2カード連続勝ち越しを決め、「ノーヒットの1点で逃げ切ったわけですから、ピッチャーを褒めていい」と投手陣をたたえた。