一夜明け会見に出席した(左から)井上真吾トレーナー、井上拓真、大橋秀行会長 プロボクシングの4団体世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(30)と、WBA世界バンタム級王者の井上拓真(28)=ともに大橋=の兄弟の次戦は、ともに5月6日に東京ドームで行われることが25日、決定的となった。関係者によると3月上旬に会見が開かれ、正式発表される予定だ。
WBA世界バンタム級タイトルマッチ(24日、東京・両国国技館)で9回KO勝ちし、初防衛に成功した拓真の一夜明け会見で、大橋ジムの大橋秀行会長(58)が「次は石田(匠)選手との指名試合になる。井上尚弥と一緒にやらせたい。2人ですごい試合、日本中を沸かせられるような試合ができると思う」と次戦は兄弟で同興行に出場することを明言。父の井上真吾トレーナー(52)が「昨日、計算したら(25日から)10日後で(次戦まで)ちょうど2カ月になる」と口を滑らせ、井上兄弟の次戦が「5月6日」であることが判明した。真吾トレーナーは慌てて「何か言っちゃいました」と苦笑い。報道陣の笑いを誘った。
尚弥はメインイベンターを務め、WBCの指名挑戦者で元世界2階級制覇王者、WBC1位のルイス・ネリ(29)=メキシコ=の挑戦を受けることが決定的。拓真はセミファイナルに登場し、指名挑戦者でWBA1位の石田匠(32)=井岡=と2度目の防衛戦を闘う。「多分、1週間ぐらいは休んで、またそこから始めていきたい。(東京ドーム開催は)めちゃくちゃ楽しみ。(試合の)スパンが短いと、仕上がっている状態からまたそのまま続けていける。そのまま勢いに乗っていけるのかな」と2カ月12日という短い試合間隔で臨む大舞台への意気込みを示した。
収容人数約5万5000の東京ドームでプロボクシングの興行が開催されるのは約34年ぶり。1988年と90年の過去2度の興行で世界戦を闘ったのはともにメインイベンターを務めたマイク・タイソンら米国選手のみだ。
過去に井上兄弟が同興行で世界戦を闘ったのは、2019年11月にさいたまスーパーアリーナで行われたダブル世界戦のみ。そのときはWBC世界バンタム級暫定王者だった拓真が、正規王者だったノルディーヌ・ウバーリ(フランス)に0-3で12回判定負けし、プロ初黒星を喫した。2度目の兄弟同興行での世界戦について「同じ日にやるっていうのは、お互いが切磋琢磨(せっさたくま)できる。その点に関しては良い。(前回は)負けがとにかく悔しかった。もう負けたくない」と兄弟同興行での初のダブル防衛成功へ、早くも強い決意を述べた。
興行は動画配信サービスのアマゾンプライムビデオで生配信された。プロ戦績は尚弥が26戦26勝(23KO)、ネリが36戦35勝(27KO)1敗、拓真が20戦19勝(5KO)1敗、アンカハスが40戦34勝(23KO)4敗2分け、石田が37戦34勝(17KO)3敗。(尾﨑陽介)