「あの夏を取り戻せ 全国元高校球児野球大会」で行われた佐久長聖―松山聖陵の特別試合=29日、甲子園球場 新型コロナウイルス禍で甲子園大会が中止となった2020年の高校生を対象にしたイベント「あの夏を取り戻せ 全国元高校球児野球大会」が29日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開催され、20年夏に各地で行われた独自大会優勝校など42チーム、約700人が参加した。入場行進、練習で全チームが「聖地」甲子園の土を踏んだ。
発起人の大武優斗さんは20年当時の高校球児で、同世代の無念さを晴らすために活動。「楽しそうにノックを受けている選手を見て、このイベントの意味があったと思った。あの夏は取り戻すことができた」と感無量の様子で話した。
聖隷クリストファー(静岡)OBの大橋琉也さんが「未練に終止符を打ち、続いていくそれぞれの人生に向き合っていく」などと選手宣誓した。
抽選で決めた特別試合として佐久長聖(長野)―松山聖陵(愛媛)、関大北陽(大阪)―倉吉東(鳥取)のOBによる2試合を実施。声援が響く中、はつらつとプレーした。倉吉東で主将だった西垣篤志さんは「憧れのグラウンドに入って、野球をしてきた中で一番幸せな時間だった。新たな一歩を踏み出す機会になった」と笑顔で語った。
30日、12月1日は兵庫県内の甲子園以外の球場で交流試合を行う。開催費用の約7千万円はクラウドファンディングや企業の支援などで集めた。