大谷がWBC決勝でトラウトを空振り三振に仕留めた球は、外角へ大きく曲がるスイーパーだった 【オークランド(米カリフォルニア州)13日(日本時間14日)=丹羽政善通信員】今季から大リーグの公式データを扱う「ベースボール・サバント」がスライダーを細分化し、横の変化量の大きなスライダーに「スイーパー」という呼称をつけた。これはエンゼルス・大谷翔平投手(28)がきっかけということが判明。特殊な軌道は従来の規格では分類できなくなり〝新球種〟として登録された。エンゼルスはこの日、試合がなく、14日(日本時間15日)のボストンでのレッドソックス戦から17連戦を迎える。
日本生まれの二刀流が、その存在と卓越した技術で大リーグに新たな価値観とルールを創造している。2019年には選手登録の「二刀流枠」、さらに昨年からは先発して降板した後もDHとして出場できる「大谷ルール」が誕生した。今回は、新たな球種と呼称だ。
「何センチ以上曲がったらスイーパーという厳格な定義があるわけではない。しかし、例えば、大谷らが従来のスライダーとは明らかに異なる軌道の球を投げ始めた。それを単独の球種として分類する必要が生まれた」
データ解析システム・スタットキャストの導入に尽力した大リーグ機構のクリス・マリナック・チーフオペレーション兼ストラテジーオフィサーはこのほど、新球種を追加した経緯を説明した。
エンゼルス・大谷翔平キャンプ前の2月、15年に導入したスタットキャストのデータが掲載されるサイト「ベースボール・サバント」の球種分類に「スイーパー」が登場。決して、今まで誰も投げてこなかった球種ではない。縦変化が少なく、横の変化が大きいため打者には浮き上がりながら曲がるように錯覚させることができる。
大谷は新たに習得したわけではなく「ずっと投げていました。スイーパーという言い方は、ちょっと前に始まった感じなので、ずっと日本のときから投げていました」と明かす。メジャーでも、昨年のナ・リーグのサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)投票で2位に入ったフリード(ブレーブス)やパイレーツで開幕投手を務めたケラーらが投げている。