「師匠から『最後まであきらめるな』と言われており、常に頭に入っている。よく覚えていないが、思い切り良く体か動いた」と無心を強調し、自画自賛した。
成長した姿がそこにあった。一昨年の7月場所中、日本相撲協会の新型コロナ対策ガイドライン(外出禁止)に違反。3場所出場停止などの懲戒処分を受け、幕下まで転落した。
反省の日々が相撲との向き合い方を変えた。以前は自分にフォーカスするだけで満足していたが、今では他の力士の相撲の研究を怠らない。照ノ富士には今年初場所でも勝利しており、これで2勝2敗の五分。着実に地力をつけてきた。
とはいえ、持ち味の明るさは変わらない。この日の波乱に座布団が舞うと、阿炎は「良くないことですね」と笑った。
自身を見つめ直し、生まれ変わった男が、明るく強く名古屋の主役になる。(月僧正弥)