京セラドーム大阪のオリックス・平野佳寿と対談を行った、星野伸之氏(背中)=大阪府吹田市(撮影・林俊志)星野 交流戦だったか、その前か、若いリリーフ投手が打たれて、中嶋監督が「こっちが使っているんだから、もっと思い切っていけ」と言ってから、ど真ん中の真っすぐなんかもどんどんいっているような、画面で見て思ったんだけど、平野から見て、どう?
平野佳 そうですね。中嶋監督も、投手コーチもそうですけど、言い方はあれですけど、引きずらないというか、僕らが失敗しても。そのときには思うことはあると思うんですけど、次の日にはすごく気さくに話しかけてくれるし、きのうの失敗のこととか何も触れずに、なかったかのように接してくれていたと思うんで。若い子も、僕も含めてそうですけど、投手だけでなく野手も、救われている選手は多いと思うんで。
星野 それはすごいよね。監督も言っているけど「1試合1試合」というのを本当に1試合ずつやっていったなという感じがする。
平野佳 本当は、はらわたが煮えくりかえるくらい、怒っていることもあったと思うんですが(笑)。
星野 我慢しているな、というのも…。
平野佳 我慢しているなというのも思わせないくらい、次の日には監督もコーチも切り替えがすごいんで。本当に我慢してくれていたんだと思うんですが、そういうところで、選手はやりやすい、選手ファーストの環境を作ってもらっているとは感じます。
星野 日本シリーズでも当然、最後には平野が立っているんだろうから。
平野佳 最後は由伸が(完投して)抑えてくれるのが一番いいです(笑)。
星野 僕自身は、最後、マウンドで平野がガッツポーズしている姿を楽しみにしています。
平野佳 ありがとうございます!
■星野伸之(ほしの・のぶゆき) 1966(昭和41)年1月31日生まれ、55歳。北海道・旭川市出身。旭川工高から83年ドラフト5位で阪急(現オリックス)に入団。2年目の85年に初勝利を含む2勝、86年に9勝を挙げ、4年目の87年から11年連続2桁勝利。オリックス時代は開幕投手を7度務め、95、96年のリーグ連覇に貢献。89年(15勝6敗)と96年(13勝5敗)は最高勝率のタイトルを獲得した。2000年に阪神にFA移籍。阪神でも2年連続で開幕投手を務めた。02年に引退。オリックス、阪神で投手コーチを歴任した。通算427試合に登板し、176勝140敗2セーブ、防御率3・64。183センチ、74キロ。左投げ左打ち。
■平野佳寿(ひらの・よしひさ) 1984(昭和59)年3月8日、37歳。京都府出身。小学3年時に野球を始め、捕手兼内野手としてプレー。中学から投手に転身し、鳥羽高では1年秋からベンチ入り。京産大では2年時からエースとして活躍。2005年希望枠でオリックス入団した。17年オフに海外FA権を行使し、ダイヤモンドバックスに移籍。20年はマリナーズでプレーし、今季からオリックスに復帰。今季46試合登板で1勝3敗29セーブ3ホールド、防御率2・30。186センチ、88キロ。右投げ右打ち。年俸1億5000万円。背番号「16」