4日のロッテ戦の練習で原口は松坂の名前が刻印されたバットを使う。試合では代打で復帰し、適時二塁打を放った ミラクルの背景に平成の怪物-。前日9日の日本ハム戦(甲子園)でサヨナラ打を放ち、1月の大腸がん手術からの復活ロードを歩んでいる阪神・原口文仁捕手(27)が、5月の2軍戦で中日・松坂大輔投手(38)から特注バットを授かっていたことが10日、分かった。サンケイスポーツを通じ、松坂は「頑張ってほしい」とエール。原口は「本当にありがたい」と奮い立ち、福岡入り。11日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)に臨む。
いつの日も主人公であり続けてきた男から、今まさに筋書きのない物語を歩んでいる男へ-。特別な1本のバットに添えて、エールが送られた。
「松坂-原口」。運命の糸は若者が持つ強い気持ちによって結ばれた。大腸がんからの復帰途上で、原口が「松坂バット」を授かり、パワーにしていたことが分かった。
「本当にありがたいです。無理を言っていただいてしまったバットなので。大事に使わせていただきます」
握るだけで力が湧きだし、刻印された「Daisuke Matsuzaka」の文字を見るたび気持ちが高ぶる。試合で使うことなど考えられないほど、原口は恐縮しきりだった。だが送り主の松坂の方は太っ腹にエールも付け加えた。大腸がんを乗り越え、1軍でのミラクル復活打を次々放ち始めた原口に、大事に言葉を選びながらメッセージを送った。