阪神・金本知憲監督(49)がサンスポの新春インタビューで、野手陣の成長に手応えを得ていることを明かした。
(1)貪欲でなくなる体質変えていきたい
--明けましておめでとうございます。ズバリ就任3年目の目標は
「優勝しかないですよ。僕も現役のとき、うれしかったしね、優勝して。感動があった。俺たちは勝者なんだと。ちょっと高いところから見られるしね(笑)。見下ろせる空気みたいなものがあったしね。それをやっぱり選手たちに味わってほしい」
(続けて)
「(リーグ優勝した2005年から)13年たちますしね。2003年は1985年から18年ぶりだったけど、それに(間隔が)近づいてきているから、あと5年で…。そういう意味でもやっぱり、チームに勝ち運というのがほしいし、ある程度やればすぐに認めてもらって、貪欲でなくなるみたいな体質的なものを変えていきたい」
--優勝して分かるものがある
「努力し続ける姿勢をね。そういう面で変えていきたい。だいぶ浸透してきているとは思うけど、最初は無理してさせないと。途中から自主性になるけど、最初はある程度『これでやらないとダメなんだぞ』というようにしないと。いい伝統を作っていきたい。そうしないと勝てない」
--昨季のリーグ2位を振り返ってみて
「福留も休ませられなくて、外国人が機能しなかったしね。先発も藤浪、岩貞が不調で、メッセンジャーもけがをしてね…。その中で岩田が出てきて、能見も1年間、ローテを守ってくれたのが大きかった。あの状況で点が取れなくて先発陣も足りない中、リリーフが頑張ってくれて、よく2位になれたなというのが正直なところです」
--中堅が意地をみせてくれた
「ベテランだけじゃなく、中堅がよく頑張ったね。わかりやすいのが上本。守りのミスは痛いところであったけど、1年を通してある程度、数字を残してくれた。あと俊介。本来なら(外野は)中谷のままいきたかったんだけど、球の速い投手に中谷は弱かったから。俊介の方が打てる確率が高いと判断した。俊介はトレーニングを新たに始めたらしくてね。体が大きくなって強くなった。びっくりしたね、あいつの成長。もっと早くやっときゃよかったのに(笑)」
--状態を徹底的に見極めていいものから使った。チームに層の厚みは出てきたのでは
「野手もだいぶね。まだまだ薄いけど、植田海も楽しみですね。糸原は振る力があるし、なにげに西岡もよくなっている。二遊間は『これ』というレギュラーはいないけど、底上げは進んでいる。こいつで1年を戦うというレベルまではいっていないが底上げはできている。外野もそう。高山にしても中谷にしても俊介にしても、まだ『お前ら、1年頼む』というレベルじゃないけど」
(2)何が何でも四球をとる、進塁させる…そういう気持ちが一番、優勝につながる
--今季は福留、鳥谷らを休ませながら戦う
「レギュラーというのは、悪い状況でも使わないといけない。僕も現役時代はそうだった。調子が悪くても、使ってもらって。それで1年間、トータルで判断してもらっていた。そういう意味では、外す意味は休養ということでね」
(続けて)
「鳥谷も休ませると、もう少しいいものが出るのかなと。本人は『疲れていない』というけど絶対、今の夏は厳しいから。暑いから。平均気温は変わっていないらしいけど、体への負担が大きい。暑さが違う。日差しも強く感じるし、湿気も高く感じる。僕もバテるもんね。そういう意味では、コンディションの配慮をしないと」
--スタメンを固定するという考えはある?
「それはベスト。もし固定できれば、どういう打撃をすればいいのか、自分の役割はなんなのかというのを点差、イニング、アウトカウントによって、こっちの意図をわかってくれると思うね。あそこでああだろうな、こうだろうな、サインは出されていないけど、こうしてほしいんだろうな…とか。これはベンチは一番、楽ですよ。でも、競争がなくなる。今でもレギュラーが半分ぐらいで、おもしろいのはおもしろいよね」
--やはりチーム内で競争させながら
「そういうチームにしたいよね。打線の中心がいればね。本来は(福留)孝介なんだろうけど、糸井とか長打力がある2人をクリーンアップにバチッと固定したいけど。まぁ、なかなか…。孝介の年齢(今年4月26日で41歳)を考えるとね。(シーズンの)半分ぐらい(出せる)と思っておかないと」
--今季のスローガンは「執念」。監督が現役時代から一番、大事にしていることだと思うが
「淡々とやるのと、勝ちに対して執念をもって打席に入るのとでは違う。何が何でも四球をとるとか進塁させるとか、ヒットでかえすとか。そういうのがあるのとないのとでは大違い。そういう気持ちが一番、優勝につながっていく」
(3)入れ替えもどんどんやっていきたい
--新外国人でロサリオが加入した。今季の開幕スタメンはどうなる
「まだ全然わからないけど、福留、糸井、鳥谷、ロサリオの4人は開幕スタメン決定。ロサリオは4番でドンと座ってほしい。外国人はまずは優先して使う」
--改めて今、若手に求めることは
「ハイレベルの競争をしてほしい。今、若手でレギュラーはいないから。守りも走塁も打撃も、高いレベルでの争いをしてほしい。高い数字でね。昨季も『高山、お前、スタメンで出られなくなるぞ』といったら『わかっています。今、中谷さんが調子いいので』とかね。結局、そうなったでしょ? 高山からスタメンを奪った中谷は今度、俊介にとられて…。昨季が高いレベルとはいえないけど、昨季みたいに次々とって代わるのもおもしろいし、いいと思う。ハイレベルであればあるほど、うれしい悲鳴になる」
--引き続き1、2軍の入れ替えも多くなる
「選手は危機感をもってほしいし、入れ替えもどんどんやっていきたい。いいものを上げる。勝つために、状態のいい選手を使うというね。シンプルですよ。勝ちたいですよ。勝たなくていいから、若い選手を使うなんて、あり得ないし。勝ちたいから、勝つための選手を使う」
--選手らは練習しないと気持ち悪いぐらいに
「福留にしても糸井にしても鳥谷にしても、(首脳陣が)いわなくても自分でできる選手がいる。そういう選手がレギュラーを長く張ることなんよ、わかりやすくいえば。横着さが染みついている選手はレギュラーを長く張れないし、旬が短い。あの3人をみてわかってほしいよね。練習態度とか、体のケアとかもね。トレーニングをして鍛えることとか。結局そういう選手が残っているんだろ、と」