ゴルフボールのように高々と舞い上がった白球が、中堅後方にある高さ約15メートルのスコアボードを越えていく。今年初めての屋外でのフリー打撃。ファンの歓声を浴びながら、大谷は気持ちよさそうにバットを振った。
「楽しかったですね。風も若干フォロー。足の状態もスイングの状態も上がれば、もっともっといい打球が多くなると思う」
右足首に不安を抱えているとは感じさせない圧巻の打撃。午後に別会場(国頭)で行われる紅白戦を前に200人以上のファンが詰めかけた名護市営球場が、大谷劇場と化した。柵越え13本のうち7本が球場外の砂浜まで達する場外アーチ。本塁から118メートルの中堅フェンス後方にそびえるスコアボードを越える、推定飛距離160メートルの衝撃的な一打まで飛び出した。2014年に同じくスコアボードを越える場外弾を放った中田も、打撃ケージの裏で見学。あぜんとした表情を浮かべるしかなかった。
オフから取り組んでいる新打撃フォームも披露。昨季よりもやや投手側の足(右足)に重心を寄せる構えにチェンジした。「率を上げたいとか長打をもっと打ちたいとかより、もっといい打撃をしたいだけ。いい打ち方ができれば、どちらも上がる」。少し前かがみになったことで、投手に威圧感も与える構えだ。