阪神大震災から22年経っても「がんばろう神戸」の合言葉は色あせない。1月17日、正午。サイレンが響いた。福良監督は震災犠牲者に黙とうを捧げ、当時の記憶を呼び起こした。
「何年経っても、忘れられない。忘れたら駄目なこと。風化させてはいけない」
青波戦士だった自身も被災者の1人。宮古島自主トレ出発の日、神戸市垂水区の自宅で震度6弱を経験した。タクシーで三宮までたどり着いたものの、変わり果てた街並みにがく然。練習どころではなく、「火災が起きている所の横を通ったりして、歩いて家に帰りました」と振り返った。
そんな未曾有の大震災を乗り越え、優勝をつかんだ。それは神戸のファンの熱い声援があったから。「あの状況で、あれだけのお客さんが来てくれた」。感謝をはじめ、幾多の思いを抱くからこそ指揮官は願う。
今春から選手寮や練習施設の拠点は大阪・舞洲に移転するが、「気持ちは絶対に変わらない。黙とうもここ(ほっと)でやるべきだと思います。やれるなら、毎年」と声を大にした。
「神戸のみなさんに喜んでもらえるように。優勝するということだけを考えてやっていきます」
今季も神戸で公式戦17試合が予定されている。気持ちは日本一に輝いた96年以来、21年ぶりのリーグVで体現するだけだ。 (小松真也)