昨夏の高校野球神奈川大会開幕試合で始球式を務めた横浜商科大・佐々木正雄監督
昨年1月、佐々木監督(右)の就任30年を祝う会には阪神・和田監督も出席した ギャラリーページで見る 先日、横浜商大硬式野球部・佐々木正雄監督を取材させていただく機会があった。大学日本代表のコーチ経験や同大監督歴32年目という大学野球界の名将は教え子の阪神・岩貞祐太投手(25)に対し、「(投球のコツは)そば屋のおじさん。いまはバイクやおか持ちだけど、昔は自転車に乗っていて、(そば盆を持つ手が)左手でも右手でも肘が前に出てこないとバランスが取れない」と独特のアドバイスを送った。
野球場を土俵に例えたり、「『がんばれ』という言葉をかけると力が入り過ぎてしまうから、『踏ん張れ』と言っている」と佐々木監督なりの感性で物事を語ってくれた。岩貞によると、「佐々木監督はユニークな教え方をされるので、頭に残りやすい」という。
興味深かったのは逆説で物事を考えてみる、ということ。課題に真っ向から立ち向かうだけでなく、裏から、横から捉えてみる。見方を広げることが大事、と力説していた。
その中で、佐々木監督から「雪が溶けたら何になる?」というクイズが出た。このクイズ自体は受け売りだそうだが、すぐに答えが出なかった。
「水…。いや、水蒸気とか…」
いろいろ考えていると「水も正解。でも、雪が溶けると冬が終わり、春が来る、も正解の1つ」と明かしてくれた。
11日に東京都内のホテルで開かれた「NPB新人選手研修会」に特別講師として教壇に立った元DeNAの三浦大輔氏も「逆の発想をよくした。目標の頂まで登ろうとしても何回も落ちてしまうとき、諦めるのではなく、右から登ってみる。左から裏から登ってみる。最終的に頂上に登れば一緒」とルーキーに語りかけていた。
佐々木監督や三浦氏ら一流と呼ばれる人は、さまざまな物の捉え方をしている、ということがよく理解できた。
最後に佐々木監督からは「逆説に考えて視野を広げて、がんばりなさい」と肩をたたかれた。四角い頭を丸くできるよう、努力していこうと思う。(西垣戸理大)