2017年の鳥谷のグラブが決まった。ラベルや、その縁取りにあしらわれた水色は、打率・301、19本塁打、自己最多104打点でベストナインに輝いた10年と同じラッキーカラーだ。
「10年が一番いい成績で、ちょうどそのとき水色を使っていたので。勝手な思いを込めました。水色で、というのは(鳥谷)本人にも伝えています。形は例年通り、まったく一緒です。カラーを変えたのみです」
久保田スラッガー社の担当・和田卓也氏(38)が明かした。今季は打率・236の不振。守備でも10失策など精彩を欠き、遊撃の座を北條に奪われた。来季は縁起カラーで出直す。そして、「遊撃一本」と金本監督に宣言した決意は、グラブの型に込められた。
今季終盤のように三塁などを守る可能性も考えて、同氏は「どうしますか?」と大きなサイズのタイプの導入も打診したというが…。
「どこを守ろうが、これで変える気はないと。もう即答でした」
鳥谷のグラブは球界最小クラスで「捕球面を堅く、背面を柔らかく」などこだわりが詰まっている。「(本人も)これに慣れているので。逆に大きいのはもう怖いと。三塁では正直(ここまで小さなグラブの選手は)いない。これより1〜1・5センチ大きい。(仮に三塁などを守る場合)たぶん周りからも『小さいし、変えろ』と言われるのでは。それぐらいやっぱり(鳥谷は)指先の感覚を大事にしているので」。
ともに試行錯誤した担当者が、代弁した。決意にブレはない。自らの手のひらに等しい最少グラブで、そして幸運の水色で、必ず甦る。