(セ・リーグ、巨人4-6広島、22回戦、11勝11敗、10日、東京D)優勝へのマジックナンバーを1としていた広島は10日、東京ドームで行われた巨人戦に6-4で勝利し、1991年以来25年ぶり7度目のセ・リーグ制覇を達成した。2リーグ制(50年)以降、90年巨人の9月8日(130試合制)に次ぐ2番目のスピードV。緒方孝市監督(47)が歓喜の選手たちの手によって7度宙に舞った。
広島は8日にマツダスタジアムでの優勝を目指し、中日に快勝したものの、巨人が甲子園での阪神戦で逆転勝ちしたため、緒方監督の本拠地での胴上げは実現しなかった。試合がなかった9日にも優勝の可能性があったが、またもや巨人がヤクルトに勝利し、優勝はお預けとなっていた。結果的にライバル巨人を敵地で破り、悲願の優勝を飾った。
若手からベテラン、助っ人まで各選手が持ち味を発揮した1年だった。開幕前にはエースの前田健太投手(28)が米大リーグ、ドジャースへ移籍。「戦力ダウン」とささやく周囲を見返そうと投手陣が奮起した。27歳の野村祐輔が最多勝争いを繰り広げるまで成長するなど、先発陣を引っ張った。米大リーグから復帰し、昨年11勝を挙げた41歳のベテラン、黒田博樹は日米通算200勝の老獪(ろうかい)なテクニックを見せつけ、左腕のクリス・ジョンソン(31)は2年連続で2桁勝利を挙げた。
打撃陣は鈴木誠也外野手(22)、菊池涼介内野手(26)ら若手と中堅が融合し、大活躍。しかし、存在感を放ったのは、なんといっても新井貴浩内野手(39)だ。昨年、阪神から古巣に復帰。阪神時代はここぞいう場面で併殺打などチャンスを潰し、批判の的になっていたが、今季は勝負強い打撃が復活。2000安打&300本塁打を達成し、打点王争いでトップを走っている。多くの選手が「新井さんが打ったから」「新井さんがつないだから」とインタビューで話すなど、仲間から尊敬されるベテランがMVP級の活躍をした。
広島はこれまで3位でのクライマックスシリーズ(CS)出場が2度あるが、リーグ制覇を決めたためCS初の本拠地開催が決定した。鯉党で真っ赤に染まるマツダスタジアムでの開催。たくさんの声援の後押しで、レギュラーシーズンの勢いそのまま完全優勝へと突き進む。
「プロに入って優勝できるとは夢にも思っていなかった。今季テーマにしてきた1番の役割を象徴的に果たせた」
「うれしいのひとこと。今年の象徴(逆転勝利)で締めくくれた。本当に後ろにつなぐ意識だった。うちらしい勝ち方で優勝できたのが良かった」
「決まった瞬間全てが報われた。秋のキャンプから全てこのためにやってきた。一枚岩になって戦えた」
「新井さんと黒田さんが戻ってきてチームにいい影響を与えてくれた。2人が帰ってきて優勝できたのは僕にとっても意味のあること」
「本当にうれしい。チームが一体になれて良かった。1年間を通して攻撃も活発だったし、投手も試合をつくっていい試合が多かった」
「言葉で言い表せないほどうれしい。感無量。25年間待ったファンのことを思うと言葉に詰まる」