(セ・リーグ、巨人5-1阪神、17回戦、阪神10勝7敗、13日、東京ドーム)どうした、ゴメス! 阪神は勝てば、首位に立つ試合で巨人に1-5で完敗。4番のマウロ・ゴメス内野手(29)が2試合連続で3三振を喫する乱調で、勝利を引き寄せられず、再び1・5差に後退した。奪首のかかる天王山で痛恨のブレーキだ。G撃には、4番の活躍が不可欠。きょうこそ、頼んまっせ!!
104キロの巨体が崩れ落ちた瞬間、今季初の単独首位はお預けとなった。2試合連続で3つの空振り三振。巨人が敷いた警戒網にゴメスが引っかかり、抜け出せない。歯車を完全に狂わされてしまった。
「振ってはいけない球を振ってしまった。2試合、何とかしようと力が入りすぎて、ボール球に手を出してしまった」
来日初の3試合連続無安打に終わった主砲はスマートフォンで音楽を聴きながら、ベンチ裏から現れた。悔しい思いをリセットしたかったのか。報道陣を確認すると通訳を呼び、猛省を紡いだ。
象徴的な場面は六回だ。二死二塁から鳥谷が右翼線へ適時二塁打を放ち、ビハインドを3点に縮めた直後だった。右腕・小山に3球で追い込まれ、最後は内角フォークに空を切った。九回二死でも空振り三振。最後は山口が投じたワンバウンドのチェンジアップにも我慢がきかなかった。
もともと三振は少なくない。ただ、10日の広島戦(京セラD)から3試合で12打数無安打、8三振。27試合連続&リーグ最多142三振を喫するエルドレッド(広島)を笑えない117三振(リーグ2位)に、和田監督も心配の色を隠せない。
「ちょっと(バットが)止まらなくなっているな。我慢するところはする、とやっていかんと。振り続けるとずっとボール球を投げられる」
厳しい表情を作ると同時に、その原因として2つのポイントを挙げた。
「下半身の疲れもあるんだろうし、気持ちの焦りもあるだろうし。下(半身)がしっかりしているとバットも止まるんだけど。両方かな。あれを我慢しないことには」
このカードが始まる前まで、G砲は東京ドームが飯のタネだった。球場別最高の打率・409(22打数9安打。1本塁打、7打点)を誇っていたが、その気負いが空回りしたのか…。
7月11日-。開幕2戦目に肋骨骨折などの重傷を負いながら、復活した西岡が同じ東京ドームでダメ押しの2点三塁打を放ち、ヒーローインタビューを受けたが、勝ち越し打は4番だった。球団関係者によると、ゴメスは「きょうはツヨシの日だ」と晴れ舞台をあえて辞退したという。だが、佳境を迎えるV争いは、絶対にG砲の力が必要だ。いや、やってくれなきゃ、9年ぶりのリーグVを引き寄せられない。
「切り替えて、また明日、やっていきたい」
今季4度目の奪首作戦は失敗に終わったが、落ち込んでいる暇はない。14日の第3戦に勝ち、再び0・5差で肉薄だ。踏ん張れ、ゴメス、引っ張れ、ゴメス! 4番の克己心に、全国の虎党の夢がかかっている。 (阿部祐亮)