阪神春季キャンプ(15日、沖縄・宜野座)阪神のドラフト4位・梅野隆太郎捕手(22)=福岡大=が15日、紅白戦でプロ初本塁打を放った。虎のルーキーでは2004年の鳥谷(2月22日、紅白戦)を上回る超速弾。自慢の打力を生かして、まずは「第3の捕手」として1軍枠に生き残る!!
あの鳥谷も超えた!? 末恐ろしい新人だ。南国特有の青空の下で、ぶ厚い胸板がダイヤモンドで踊る。輝く太陽が、梅野を照らした。
「強く振ることを心がけてやってきました。チャンスをいただいたので最後振り抜けて、スタンドインできたのでよかった。手応えはあったが『いってくれ』と思ってました。1本出てホッとした気持ちもあります」
白組で出場野手唯一のサブメンバー。最初に代打で登場した五回先頭はD1位・岩貞祐太投手(22)=横浜商大=の前に三ゴロに倒れたが、6点を追う六回二死で、再びコールを受けた。
特別ルールで巡ったチャンス。追い込まれながら、D5位・山本翔也投手(25)=王子=の123キロチェンジアップを泳ぎ気味に一閃した。バックスクリーン右の最深部へ放り込むと、観客席は拍手喝采だ。
「三振だけはしたくなかった。とにかく球に食らいつこうと思った」
興奮気味に振り返った実戦2試合目、5打席目での一発。鳥谷でもプロ初本塁打は2004年2月22日、実戦4試合目の紅白戦(安芸)だっただけに、虎ルーキー最速アーチといえる。
前日14日夜。宿舎に隣接する室内に乾いた音が響いていた。関係者によると緒方、そして梅野が打撃マシンと向き合っていたという。その日、初対外試合の韓国サムスン戦(宜野座)でスタメンマスクを託されながら3打数無安打2三振。投手との呼吸にも苦しんだ。連日の個人特訓で体は悲鳴を上げているが、克己心を胸に汗を流した。気づけば時計の針は、午後10時半を指していた。
「1分1秒でも無駄にしたくない。チャンスをいただいているので、打つことも守りも、ミスを恐れることなくやりたいです」
今季は捕手3人制が基本線。藤井、鶴岡はほぼ確定で、残る1枠を日高や清水らと争う立場だ。打てる捕手としては日高が強敵だが、右の代打としても梅野は魅力十分。和田監督も「あれが入るというのは、パワーがあるな」とうなった。
「アピールの場は、まだまだこれから。敵チームのまったく知らない投手を打ってこそ」と気合を入れた梅野。激戦区でも一歩も引かない。必ず「第3の男」になってみせる。(阿部祐亮)
★生まれ&サイズ 1991(平成3)年6月17日、福岡県生まれ、22歳。小2から野球を始め、中学時は那珂川シャークスに所属。福岡工大城東高で2年秋から主将を務め、通算24本塁打を放った。福岡大では1年春から全試合に出場し、1年秋から6季連続でベストナイン、昨年の春、秋にはMVPを受賞。昨年の日米大学野球では代表の主将を務めた。大学通算28本塁打。14年D4位阪神入団。1メートル73、80キロ。右投げ右打ち
★年俸 840万円。背番号「44」
★目標の捕手 巨人・阿部、元阪神・城島
★監視トレ 福岡県内での自主トレでは福岡工大城東高の1年後輩でプロでは3年先輩の中谷とともに汗を流した。担当の田中スカウトの発案だという
★釣り 1月末の沖縄先乗り自主トレでは趣味の釣りで30センチのブリを釣ったことを激白。ホントに30センチ!?