襟の裏に星がひっそり。協力は城石打撃コーチ (撮影・佐藤春佳) SMBC日本シリーズ第5戦(日本ハム5x-1広島、日本ハム3勝2敗、27日、札幌D)日本シリーズの舞台裏を取り上げるコラム「シリーズブレーク」。第5戦は、日本ハムのユニホームに隠された「七光星(しちこうせい)」をクローズアップする。
寒い…。前日より10度近く下がり試合前の気温は7度。慌てて調達したダウン、マフラー、手袋の装備でも震え上がり、タクシーの運転手さんには「こっちの人はまだ夏服ですよ」と笑われた。
「北の天気」(浅野芳監修、北海道新聞社編)には「札幌では全体の80%の人が朝の気温マイナス3・2度で手袋をはめる」という記述がある。東京生まれの私にとっては氷点下というだけで気絶しそうだが、寒さへの耐性が違うのだろう。
札幌ドーム内は20度ほど。田中、中島らが半袖姿で駆け回っていた。あのユニホームには「星」が隠れている-。秘密を教えてくれたのは日本ハムの島田利正球団代表だ。「一見分からないような、トリビア的な物を入れたかったんです」。
襟の裏のタグに、優勝回数分の星が刺しゅうされている。リーグ優勝は銀、日本一になると金。ユニホームのデザインが変わった2011年から島田代表の発案で取り入れられ、今季のユニホームには5個。サッカーではよくエンブレムや袖口に誇らしげに星が並んでいるが、襟の裏とは何ともつつましい。
星の形は北海道開拓使の旗印を由来に持つ「七光星」という。札幌に移転した04年からエンブレムなどに使われており、当時のリリースには「北海道から輝けるスター集団を目指すという思いを込めている」とあった。移転からわずか13年。ダルビッシュ、大谷ら一等星が次々に北の夜空に上り、世界へ光を放つ。
「入り切らなくなってきましたね。先のことを考えていなかった」と島田代表は笑う。今年のリーグ制覇で星は6個目。そろそろタグの生地が足りない。日本一の金星をもう1つ加え、「七光星」は7つになるのか。激戦は広島に舞台をかえ結末を迎える。 (プロ野球遊軍)