オリックスとの練習試合に登板した阪神ジョン・デュプランティエ=日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎(撮影・斉藤友也) (練習試合、阪神1ー4オリックス、3日、SGL)阪神のジョン・デュプランティエ投手(31)が下肢の張りから約2カ月ぶりに実戦復帰した。オリックス2軍との練習試合に先発し、2回を完全投球。最速は152キロで変化球の切れも抜群。15日から始まるクライマックス・シリーズ(CS)ファイナルステージの登板へ、意欲を燃やした。
相手を寄せつけない投球で不安を一蹴した。セ・リーグで無双した頃のデュプランティエが戻ってきた。直球の球威、変化球の切れは十分。22球で存在価値を証明した。
「登板内容、結果ともによかった。球種の軌道や体重移動の方向性もしっかり出すことができていた。他のチームのバッター相手にどんな反応するか見られたのは大きかった」
下肢の張りで、8月9日のヤクルト戦(京セラ)以来の実戦登板。膝をついて祈りをささげるルーティンでマウンドに上がると、初球から150キロを計測。最速152キロの直球とカーブ、スライダー、チェンジアップ、カットボールの持ち球すべてを使って2回を完全投球。2三振を奪った。
「体の状態もいい。(2イニングだったが)もっと行けたと思うよ」
来日1年目の今季は15試合で6勝3敗、防御率1・39。90回⅔で113三振を奪うハイパフォーマンスをみせた。特に6月は4試合で3勝1敗、防御率1・01で月間MVPを獲得する活躍だった。CSファイナルステージ以降の大事な戦いに向け、頼れる助っ投が帰ってきた。
デュプランティエにとってセンチメンタルな感情に浸った一週間だった。ともに白球を追いかけた川原、佐藤蓮ら若手が戦力外通告を受けた。「彼らのように若くして才能があって努力している選手たちと離れるっていうのはすごく寂しいこと」と結果がすべての世界で生きる厳しさを改めて実感。ファームで過ごした原口の現役引退にも「彼のように素晴らしい人柄の選手がいなくなることは、野球界としても寂しい」とチームを去る友のためにも、日本一奪還は絶対に譲れない。
「チームの勝利に貢献できるように準備していくだけ。ファンの人たちのためにもチームに貢献できるようなパフォーマンスをしていきたい。最後、トロフィーを甲子園に持って帰りたいです」
自分だけじゃない。すべてのタイガースファンの期待を背負い、右腕を振り続ける。(渡辺洋次)
■ジョン・デュプランティエ(Jon Duplantier) 1994年7月11日生まれ、31歳。米国出身。2016年のMLBD3巡目(全体89位)でダイヤモンドバックスから指名され、19年にメジャーデビュー。昨季はメッツ傘下3Aなどで23試合登板で6勝3敗、防御率4・20。メジャー通算19試合(先発7試合)で1勝4敗、防御率6・70。今季は15試合登板、6勝3敗、防御率1・39。最速157キロ。年俸75万ドル(約1億2000万円)。193センチ、103キロ。右投げ左打ち。背番号「20」