六回のマウンドに上がった阪神・石井大智=SGLスタジアム尼崎(撮影・中島信生) (ウエスタン・リーグ、阪神2-5広島、24日、SGL)リフレッシュのため出場選手登録を抹消されている阪神・石井大智投手(28)が登板。2年ぶりのリーグ優勝を果たした7日の広島戦(甲子園)以来、中16日のマウンドで1回無安打無失点、2奪三振と圧巻の投球をみせた。藤川球児監督(45)ら首脳陣も視察。26日の中日戦(甲子園)からの1軍復帰へ、準備を完了させた。
石井がマウンドに帰ってきた。待っていましたと沸き返る歓声と拍手。エネルギーは満タン。うなりをあげた渾身(こんしん)の直球がミットへと吸い込まれていった。
「真っすぐは感覚的にすごくよかったですね」
リーグ優勝を果たした7日の広島戦(甲子園)での登板後、リフレッシュを兼ねて2軍調整を続けていた。そこから中16日を空けてのマウンド。六回に登板すると、先頭の渡辺をこの日最速の152キロで空振り三振に仕留める。
続く田村はシンカーで連続三振。白球を前に飛ばさせない。そして、磯村を左飛。「最後のフォークが浮いている。あそこは左飛ではダメ」と反省が口をついたが、久々の登板でも変わらぬ安定感。藤川監督も視察に訪れた一戦で、準備万端であることを見せつけた。
「トレーニングも多少見直して、あとはケアですね。肩の可動域であったり、肘も含めて。そこがやっぱりメカニックに一番大事なところなんで。そこはいい部分が出てくるかな」
小休止し、むち打ち続けた体の回復に努めてきた。6月には頭部に打球が直撃するアクシデントもあった。それでも、51試合の登板で35ホールド、9セーブ。防御率は圧巻の0・18と盤石の虎中継ぎ陣で欠かせない存在だ。
石井は26日の中日戦(甲子園)から1軍に昇格する見込み。自身が持つ世界記録の48試合連続無失点に加えて、藤川球児が持つ球団記録の47回⅔の連続無失点イニングまで、あとアウト2つに迫っている。本拠地・甲子園で行われる残り4試合のレギュラーシーズン公式戦。もちろん、偉大な記録に挑んでいく。ただ、それよりも見据える頂がある。
「ただの消化試合ではないし、クライマックスシリーズ(CS)に向けての登板になる。技術的にもそこに向けてもっとできなきゃいけないこともある。消化試合っていう感覚は全くない。しっかりチームの力になれるようにやりたいです」
2年ぶりの日本一に立つまで-。虎のエースリリーバーは、フルパワーでスコアボードにゼロを並べていく。(原田遼太郎)