いま過ごすのは、肌で、目で、そして結果で成長を実感する日々。高卒2年目・百崎はウエスタンの舞台で、打撃力を発揮して猛アピール中だ。
「変化球にもよく対応ができているし、去年の安打数も超えたぐらいだと思う。(昨季の)一年間の数字をこの期間で超せているということは、成長できているということだと思うので、このまま打てるようにしたいですね」
今季は36試合に出場し、ウエスタン2位の打率・337(104打数35安打)、13打点。残した快音の数は74試合でわずかに22安打だったルーキーイヤーだった昨季を早くも大幅に更新した。特に昨季一年間で8本だった二塁打は、すでに9本を数えてリーグトップタイ。「中距離ヒッターだと思っていて、たまにはそういう大きいものも打てる選手になりたいということは自分の意思としてもある。すごくいい数字かな、と思います」とオフの振り込みの成果も表れる結果には胸を張る(成績はいずれも13日時点)。
何よりの変化を感じるのは打席内だ。プロのボールのスピードを初めて目の当たりにした昨季は「こんなの打てるわけがない…」と半ば絶望することもあったという。だが、一年間の経験を経た今年は、昨季にそう感じさせられた投手との再戦でも「いい感じに見えていたので、成長を感じられていますね」と言葉に実感を込めた。
もちろん「ファームで打つことが目標ではないので、しっかりと謙虚にやっていきたいです」とおごりはなく、虎視眈々と見つめるのは1軍のステージ。最近では4年目の中川が昇格してプロ初安打を、13日のDeNA戦(ハードオフ新潟)では同じ内野手の高寺がプロ初本塁打をそれぞれマークしたように、年齢の近い先輩が勝負の舞台で頑張っている。その姿も大きな刺激だ。
「(前川)右京さんとかも僕と同じ年数のときぐらいですよね?」
記者に投げかけた逆質問は、前川の1軍デビューの時期について。確かにいまの百崎と同じ2年目、2年前の5月末の交流戦だった。いまや左翼のレギュラー格として活躍を遂げている高卒戦士の背中も、ひそかに意識を置いているようだ。
「チャンスが来ることを願って、つかみたいですね。使ってもらったときに打つことが大事。上(1軍)に上がって打ちたいです」
抱く大志はたくましく、そして大きい。目指す舞台に立つためには守備も走塁も鍛えなければならない。その自覚も胸にし、さらなるアピールに奔走する。(須藤佳裕)
■百崎 蒼生(ももさき・あおい) 2005(平成17年)年9月11日生まれ、19歳。熊本・菊池市出身。小学3年から隈府クラブで野球を始め、中学時代は泗水ボーイズに所属。神奈川・東海大相模高では1年秋から遊撃手のレギュラー。2年春に東海大熊本星翔に転校し、3年夏の甲子園では1回戦で浜松開誠館に敗れたが、2安打を放った。高校通算39本塁打。178センチ、77キロ。右投げ右打ち。年俸500万円。背番号「56」