リーグ戦再開に合わせてインタビューに応じた奥川は胸の内を明かした(撮影・土谷創造) プロ野球は交流戦を終え、21日にセ、パ両リーグ内の対戦が再開する。右肘痛など度重なるけがを乗り越え、14日のオリックス戦(京セラ)で980日ぶりの復活勝利を挙げたヤクルト・奥川恭伸投手(23)がサンケイスポーツのインタビューに応じ、涙の裏側に隠された思いを激白した。1軍での次戦は28日の阪神戦(神宮)以降での登板が見込まれる。巻き返しのキーマンが本拠地神宮のマウンドに懸ける思いなどを語り尽くした。(取材構成・武田千怜)
涙の勝利から6日。完全復活への一歩を踏み出した奥川が、「2024・6・14」をすがすがしい表情で振り返った。
「特別な日になったのは間違いない。自分の中で投げるだけでなく、投げて勝ったときにやっと、この2年間やってきたこと、我慢してきたことが報われると思っていた。勝つと勝たないとではだいぶ違います」
5回79球を投げ、ソロ本塁打による1失点のみ。右肘痛などの度重なるけがを乗り越え、808日ぶりの1軍登板で白星をつかんだ。ヒーローインタビューでは、高校球児のように大粒の涙を流した。
「泣かないと思っていました。泣かないって決めていたので。何か、自分でもよく分からなかったです。(涙が)自然と出てきました。自分が思っている以上に、それだけやっぱりしんどかったのかなと思います」
脳裏に浮かんだのは、つらいリハビリの日々や支えてくれた仲間やスタッフの顔。そして、苦しいときも変わらず応援してくれた地元・石川のファンだった。元日に能登半島地震が発生した故郷への思いも涙腺を緩ませた一つの要因だ。