巨人の得点力不足が深刻である。交流戦から新外国人のエリエ・ヘルナンデス外野手が加わり、一瞬、起爆剤となったように見えた時期もあった。しかし、その後もヘルナンデス本人はコンスタントに安打を放つが、打線がつながらずになかなか点が取れない。
しかも「いずれピッチャーも打たれる時期がくる」という阿部慎之助監督の言葉通りに、ここにきて投手陣に疲れも見え始めている。11日の楽天戦では、終盤にリリーフ陣が炎上して逆転サヨナラ負けというショックな〝事件〟もあった。
優勝の行方が見えてくる夏場に向けて、巨人は打線の得点力アップが絶対条件。そこで1にも2にもそのカギを握るのは4番・岡本和真内野手であることに異存はないだろう。
「4番が打てば勝つということでしょう」。先のオリックス3連戦は、相手4番の西川龍馬外野手の活躍もあり3連敗。一方で岡本和はチャンスでことごとく凡退を繰り返し、指揮官の口をついたのがこの言葉だった。
13日時点で得点圏打率は・259。しかし6月は・214で、それもリードした楽な場面も含めた結果である。この1カ月で同点ないし1、2点差を追いかける厳しい場面では、得点圏打率が1割を切っているのが岡本和の現実なのである。
それでも阿部監督はひたすら、岡本和の復活を待ち続けている。14日の日本ハム戦では、坂本勇人内野手の打順を「7番」まで下げたが、「4番・岡本和」を動かすことはしない。「一度4番を任されたら、その責任から逃れることはできない」と語っていたのは、元ヤンキースの松井秀喜さんだった。阿部監督も「4番」としてそういう経験をしてきたからこそ、岡本和にも逃げることを許さないのだろう。
交流戦明けの1カ月間がとりあえず、巨人にとっては今季の最初の正念場となるはずだ。打者としてはもちろんトップクラスの実力である。ただ果たして岡本和真は本当の「4番」打者なのか―。その真価が問われる1カ月となるはずである。(スポーツジャーナリスト)