最多安打を獲得した近本。ラスト3試合は欠場したが、シーズンが進むにつれて状態を上げた セ・リーグは1日、レギュラーシーズンの全日程が終了し、個人タイトルが確定した(詳細は5面)。阪神・近本光司外野手(26)は178安打で、プロ3年目で自身初の打撃タイトルとなる最多安打を獲得。中野拓夢内野手(25)は30盗塁で盗塁王に輝き、虎の新人では2001年の赤星憲広(39盗塁)、19年の近本(36盗塁)の系譜に名を連ねた。
チームの先頭に立って、プレーボールからゲームセットまで打ちまくった。近本がついに、バットでタイトルをとらえた。178安打を積み上げ、最後は2位に大差をつけて「最多安打」だ。
「純粋にこのタイトルを取れたことをうれしく思います。特にシーズン序盤は打つことができずチームに迷惑をかけてしまいましたが、そのあとは何とか貢献することができたかなと思います」
開幕直後の不調から地力で盛り返した。開幕からの5戦は22打数1安打で、まさかの打率・045だったが、その後はチームが苦しいときも一人快音を響かせ続けた。打率は自身初の大台3割を超えて・313。鈴木誠(広島)らに食い下がって最終盤まで首位打者争いに名を連ねた。本塁打は自身初の2桁10発。マルチ安打60度、猛打賞14度とHランプを灯した。
10月21日の中日戦(甲子園)で右太もも裏に強い張りを感じたためラスト3試合を欠場したが、それでも2位の佐野(DeNA、165安打)とは13本差。球団日本人選手では1993年の和田豊(現TA=テクニカルアドバイザー)以来、タイトルとして表彰されるようになった94年以降では初の栄冠に輝いた。
10月31日のシート打撃では2打数無安打ながら実戦形式の打撃も行い、ポストシーズンへの視界も開けてきた。矢野監督も「相手に与えるプレッシャーも違うと思うし、近本が大丈夫っていうことであれば外す理由は何もない」と絶対的な信頼を寄せる。
近本自身も「優勝はできず悔しい思いをしましたが、まだクライマックス、日本シリーズと残っているので、そこでチームの勝利につながるヒットを1本でも多く打てるように頑張りたい」と打ち足りないようす。新人だった19年から2年連続でつかんできた盗塁王は中野に譲る形にはなった。それでもバットで目覚ましい進化を見せつけた。(長友孝輔)