2020.10.13 05:00

【甘口辛口】近づく東京五輪開催可否判断のタイムリミット バッハ会長が言及した観客数制限の可能性

【甘口辛口】

近づく東京五輪開催可否判断のタイムリミット バッハ会長が言及した観客数制限の可能性

 ■10月13日 無観客開催が続いていた中央競馬では10日から東京、京都、新潟の各競馬場で事前に指定席を購入した観客限定で入場が再開された。2月23日以来7カ月半ぶりに競馬場にファンが戻ったことになる。上限50%のプロ野球やJリーグにもファンは喜々として足を運び、スタジアムはかつての光景を取り戻している。

 新型コロナウイルスの猛威の前に中止、延期が相次ぎ一時は息も絶え絶えだったスポーツ界もコロナとの共生ですっかり元気を取り戻した。開催が危ぶまれている来夏の東京五輪に向けても、有観客試合の定着という既成事実の積み重ねで、着々と外堀が埋められている感じだ。

 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は「無観客は望んでいない。熱狂的な観客で埋まった会場を見たい」と力こぶを入れてきた。しかし、ここにきてトーンダウン。7日のIOC理事会後の会見では「会場を満員にできるか、他の方法をとるべきかはわからない」と観客数を制限する可能性に言及した。

 観客同士の距離や検温、消毒などを考慮すると会場の大小にかかわらず満員は難しい。「コロナ禍での日本のプロ野球やJリーグなどの運営が順調なことは会長は聞き及んでいるはずで、50%を軸にした削減も有力な選択肢になるはず」と関係者はいう。販売済み入場券の取り扱いなど難問が生じるが、安全第一の開催ならやむをえない。

 バッハ会長は来月中旬、わざわざ来日し菅首相と初めて会談する。「絶対にやろう」と念を押し、五輪に執念を燃やした安倍前首相の意志を継ぐ菅首相が「任せなさい」と胸をたたくのか。そうこうするうちに開催可否判断のタイムリミットはぐんぐんと近づく。(今村忠)