セガサミーフェニックスからの退団が決定した浅井堂岐 麻雀のプロスポーツ化を目的として2018年にスタートしたMリーグ。28日にはセガサミーフェニックスの浅井堂岐が退団、というビッグニュースが飛び込んできた。6月1日に開幕するMトーナメントの見どころとともに、競馬評論家で麻雀ウオッチャーの片山真氏がその背景を考察する。
【俺たちのタカキが退団】
28日の午後、驚くニュースが飛び込んできた。セガサミーフェニックスが浅井堂岐の契約満了を発表したのだ。つまり、来シーズンはチームから離れるということ。
浅井堂岐の契約満了を発表(セガサミーフェニックスのホームページより)脳血管疾患から立ち直り、チーム名の〝フェニックス=不死鳥〟をまさに体現した俺たちのタカキ。ファンも多いだけにこの発表は意外というか、衝撃だった。
「病気に関しては医師からも問題ないと言われております。ご迷惑をおかけした分もこれからもっとチームのために頑張りたい…そんな風に思っていたところだったので、このタイミングでチームを離れるのは正直悔しいです」と、本人もSNSで無念の気持ちを表した。
2024-25シーズンの優勝チームで、昨季もセミファイナル進出を果たしたフェニックスに、Mリーグのメンバー入れ替え規定はまったく遠いもの。それでも今回の交代発表になったことを「今後の編成方針を総合的に勘案した結果」とチームは説明している。
堂岐の健康面に問題がないとすると、どうしても既定路線として次の選手が用意されているのでは、という勘ぐりが出てくる。ここが誰もがモヤモヤした気持ちになる理由だろう。
Mリーグは契約更新を発表する解禁日を明確には定めていない。その先には〝厳正な〟と明文化しているドラフト会議が控えているのだから、プロスポーツとしての認知を高めるなら、この周辺のルールを固めていくことが急務だと思う。
【今年もMトーナメントが開幕!】
6月1日からMトーナメントが開幕 ©AbemaTV, Inc. ©M.LeagueMリーグがない2週間が過ぎた。平日の夜のルーチンがなくなって、なんだか落ち着かなかった毎日が、6月1日からは解消される。月曜と金曜の週2日開催(15時から)で、今年も『Mトーナメント』がスタートするのだ。
2023年が第1回開催で、初代チャンピオンに輝いたのは渋川難波(KADOKAWAサクラナイツ)。24年は小林剛(U―NEXT Pirates)が制し、昨年は堀慎吾(KADOKAWAサクラナイツ)が優勝した。
昨年の優勝は堀慎吾 ©AbemaTV, Inc. ©M.League毎年、Mリーガーに、各団体のタイトルホルダーなど団体が推薦したプロが挑戦する図式になっている。しかし、ここまではMリーガーの3連覇。昨年の決勝戦は4人すべてがMリーガーという卓組みになった。今年こそ、団体推薦選手からの新スター誕生に期待したい。
昨年までとは参加人数も変わり、Mリーグ2025-26シーズンを戦い抜いたMリーガー40人と、団体推薦プロ32人の合計72人にスケールアップ。また賞金総額も3000万円に増額され、麻雀の個人タイトル戦としては最大規模の大会になる。
【新システムの見どころ】
試合日は毎週月曜と金曜 ©AbemaTV, Inc. ©M.League参加人数が増えたことで、今回から予選は1st、2nd、3rdの3ステージ制がとられる。そこで大きく変更となったのが、予選1stのシステムだ。
「2半荘で、2位勝ち抜けの個人トーナメント戦」には変わりないものの、1位通過者は3rdステージへジャンプアップ。2位通過者は2ndステージへ進出して再び2位勝ち抜け戦を争うシステムが組まれ、1位と2位との間に大きな差が生まれることに―。
各カード、第2試合目がヒリつくような条件戦になることに違いはない。昨年までも2戦トータル2位確定のためなら、差し込みも上等。見逃し、狙い撃ち、何でもありで、オーラスにはどの選手も条件をクリアするための手をつくってきた。
これに〝1位ジャンプアップ〟のニンジンがぶら下がると、2戦トータルでのトップ争いが熾烈になり、簡単には差し込みもできなくなる。終盤で3位、4位の選手にも、トップ争いの隙をつくチャンスが出てきそうだ。昨年以上に、細かい条件が絡み合う第2試合を堪能しよう。
【1週目の注目カード】
29日までに予選1stステージ、全16組のカードが発表された。そのうち、1週目に特に注目したいのは6月1日の2カード目に行われる「B卓」だ。
6月1日の出場選手 ©AbemaTV, Inc. ©M.League佐々木寿人(KONAMI麻雀格闘俱楽部)、中田花奈(BEAST Ⅹ)とMリーガーのなかでも特に人気のある2人に、小池諒(最高位戦日本プロ麻雀協会、25年最高位戦Classic優勝)、宮崎和樹(日本プロ麻雀協会、現發王位)が挑む一戦。小池、宮崎ともにMトーナメントは初出場だが、どちらも複数のタイトル獲得があり、この舞台でどんな打ち回しをするのか見てみたい実力者だ。
開幕初日から団体推薦プロがMリーガーの厚い壁を打ち破るようなら、トーナメントは一気にヒートアップするだろう。
なお、5日の2カードはどちらも3人の推薦プロがMリーガーを取り囲む形。D卓にはMリーグを離れて2シーズンを過ごした魚谷侑未(日本プロ麻雀連盟)が、気合も十分に登場する。
6月5日の出場選手 ©AbemaTV, Inc. ©M.League◆Mトーナメント
2018年に始まったプロ麻雀リーグ「Mリーグ」の冠のもと開催される「ABEMA(アベマ)」のオリジナル対局企画で、今年が4回目。「Mリーグルール」で2半荘・2位勝ち抜けの個人トーナメント戦を行う。現Mリーガー40人と各団体のタイトルホルダーなど団体推薦者32人、総勢72人の麻雀界トッププロが激突。今年からは賞金総額が3000万円にパワーアップ。「Mリーグ」の〝熱狂〟をオフシーズンも『Mトーナメント』で楽しめる。
■片山真(かたやま・まこと) 1961年12月18日生まれ。64歳。広島県出身。東京大学農学部畜産獣医学科卒、同大学院修士課程修了。競馬記者歴は40年。夕刊フジで『俺の切り札』を連載し、メインレースを中心にヒットを連発した。麻雀歴は高校1年からで、昭和の人間らしく好きな手役は純チャン三色。