四回1死一塁、先制三塁打を放った阪神・佐藤輝明=甲子園球場(撮影・林俊志) (セ・リーグ、阪神3ー0巨人=七回裏2死降雨コールド、8回戦、4勝4敗、3日、甲子園)鋭く放たれた白球が雨を切り裂く。分厚い雲が上空を覆った甲子園。いつ試合終了が告げられるか分からない。欲しいのは先手を奪う一打-。そんな虎党の願いをかなえる2試合連続の先制打で、阪神・佐藤輝明内野手(27)ががまたチームを勝たせた。
「変化球が浮いてきたので、一球で仕留められてよかったです」
雨脚が少し強まってきた四回1死一塁の第2打席だった。好投する左腕・井上のカットボールを強振。打球はあっという間に右中間で弾んだ。先制の適時三塁打。2日の7回戦に続く決勝打に「(前打者が)しっかり塁に出てくれているのがそういう結果につながっているかな」とチームメートに感謝した。
「(打率は)あんまり気にしすぎずに、しっかり一打席一打席って感じですね」
2打数1安打1打点の活躍で打率・407に上昇。もちろん、セ・リーグトップをひた走る。主要タイトルの部門では、出塁率・469も、8本塁打も、28打点も単独1位。46安打も独走態勢。さらにこの日は森下翔太外野手(25)と並んでリーグトップとなる5本目の決勝打を放った。かつて打撃タイトルだった〝勝利打点〟を含めれば、6冠の無双状態だ。
絶好調の要因は繰り返し口にする「準備」にある。本拠地の甲子園で行う佐藤の試合前準備とは。「練習して、ご飯食べて、ゆっくりして、ミーティングっすね。普通のことでしょ」。ニヤリと笑って明かす。特別なことをするわけでもなく、いつも通りでいられることが最高の準備になる。
「明日から名古屋に移動して、3ついいゲームをして、また帰ってきたい。しっかり準備して。いつも通りです」
4日からは敵地・バンテリンドームで9連戦を締めくくる中日3連戦。サトテルはいつも通り、勝利に導く一打を放つ。(原田遼太郎)