(セ・リーグ、DeNA1-4巨人、6回戦、巨人4勝2敗、26日、横浜)大人の投球でお得意様斬りだ。巨人は2連勝。2カード連続で勝ち越した。先発の井上温大投手(24)が6回3安打1失点(自責0)で2勝目(2敗)。プロ入りから負けなしの敵地で、好相性の〝ベイキラー〟ぶりが光った。
六回に失策が絡み1点差に迫られ、なお1死一、二塁。井上は前回19日のヤクルト戦で、同じく味方のミスをきっかけに浴びた逆転3ランが脳裏をよぎった。「勝っている、勝っている」。前回の反省を生かし、マウンドで自分に言い聞かせるようにつぶやいた。冷静さを失わず、佐野、ビシエドを打ち取り、最少失点で切り抜けて拳を握った。
高い奪三振力を誇る一方、球数が増える傾向もあった左腕。「田中将大さん、則本(昂大)さんの投球を見て、同じ球種でも強弱をつけたりしていた。自分もやってみようと思って」。長く第一線で活躍する2人に、自ら投球術を聞いた。
「全部全力だと、打者も合ってきてしまう。どこかで〝楽な〟部分を作ると投球も楽にできると言っていた」。状況や打者を見て140キロ台の直球も投げながら、勝負どころでは最速152キロを計測。金言を生かし「変化球もゾーンに入りやすくなった」と、18アウト中13個が内野ゴロの新スタイルで相手を封じた。
今季から新たに、菅野(ロッキーズ)や今永(カブス)が使用するスパイクのソールを採用。昨季まで使用した厚底に比べ薄く、菅野も微妙なブレがなくなり、力が伝わりやすいとしていたという。この日は無四球。女房役の岸田は「(昨季は)少し打たれるのをこわがっているときもあったが、今年は全くなく、堂々と投げている」と井上の成長を証言した。
DeNA戦は通算14登板(11先発)6勝1敗の〝ベイキラー〟。特に横浜スタジアムでは、8戦(6先発)3勝0敗と不敗神話を続ける。2軍監督時代から井上を指導する阿部監督は「いい意味で力が抜けて、いい投球ができていた」と評価しつつ、精神面の成長には「まだまだ。これからですよ」と辛口コメントも忘れなかった。左のエース候補は、着実に進化を遂げている。(浜浦日向)