大谷は一回に中越えに特大の本塁打を放ち、右こぶしを力強く握った(撮影・佐藤徳昭)
【ロサンゼルス21日(日本時間22日)=横山尚杜】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(31)がツインズ戦に「2番・投手兼DH」で出場し、一回裏に3戦連発となる35号逆転2ランを放った。一回表には投手として先頭打者アーチを浴びていたが〝倍返し〟。投げても3回4安打1失点、3奪三振と粘投し、チームの連敗を3で止めた。
まるで銃声だった。大谷のバットから〝発砲〟された打球はバックスクリーンへ一直線。一回表のマウンドでは先頭打者アーチを浴びていたが、その裏の打席で逆転の35号2ラン。3試合連続の一発はメジャー史上初となる〝やり返し弾〟となった。
「ムーキー(ベッツ)がいい形で出てくれたので、つなげればいいという思いで打席に入った。結果的に本塁打になったのは良かった」
浮いたチェンジアップを捉え、スタンドインを確信。バットを華麗にほうり投げた。米大リーグ公式サイトによると一回に打者で本塁打、投手で被本塁打を記録したのは、1959年のマーシャル・ブリッジス(カージナルス)、79年のランディ・ラーチ(フィリーズ)以来、46年ぶり3人目。両者は一回表に本塁打を放ってから、被弾。一回表に被弾後、その裏に本塁打を放ったのは大谷が史上初となった。
不調のベッツに1番を譲り、2番に打順が変わって2戦目。「2番・投手兼DH」でプレーするのは、2023年8月23日のレッズ戦以来だった。19日深夜にロバーツ監督から打順変更を告げるメッセージを受け取った際は「9番でもいいよ」と返信したという。「先に知らせておこうと思った」という指揮官の配慮だったが、大谷は「それくらいどこでもいいと思っている。不満は全くない。皆が心地よく打てるのが一番」と涼しい顔で振り返った。
1番打者だった過去の本拠地での登板日は、ベンチに戻らず直接ネクストバッターズサークルで一回の打席に備えたが、この日は準備に余裕が生まれた。今季3度目となる3戦連発で、シーズン換算では昨季を2本上回る56本ペース。好調の要因については「(打順は)あまり関係ない」といい、「ここ数日(打席での)見え方がいい。それが少しずつ良くなっている」とご機嫌だ。
大谷が打者で逆転弾を放ち、投手では3回4安打1失点と粘ってドジャースの連敗は3でストップ。球宴後の初白星を挙げた。大谷が前回登板した12日のジャイアンツ戦でも連敗が7で止まっており、再び〝連敗ストッパー〟を担った。
「連敗が続くと気持ち的には落ち込む。ただ、切り替えることが大事で、集中するゲームの中でリラックスして入ることもまた大事」
前面に闘争心を出すのではなく、意識して自然体で臨んでいるという。歯車が狂い、力みがちになるナインを普段通りの背番号17が引っ張っている。