ウイニングボールを手にする阪神・藤川球児監督=マツダスタジアム(撮影・水島啓輔) (セ・リーグ、広島0-4阪神、1回戦、阪神1勝、28日、マツダ)佐藤輝の一発にガッツポーズを作り、勝利の瞬間は雄たけびを上げた。2020年の現役引退の日から1599日。監督としてグラウンドに帰ってきた。阪神・藤川球児監督(44)の表情には笑顔が満ちていた。
「結束力がまた高まった。一人一人が役割をしっかり果たしてくれた、そんな一日でしたね」
キーマンに指名した佐藤輝はいきなりの一発。昨年11月に開幕投手に指名した村上の、完封まであと一人の状況での降板も迷いなく決断し、「最後に素晴らしいアウトを取ってくれた。岩崎につなげたというところではチームにとっても非常に大きな一勝」と喜んだ。
プレーボールがかかれば「グラウンドでは私の代わり、監督の代わりになる」と送り出すのが扇の要、捕手。自らの〝化身〟に傾ける重要度は言葉からも高く感じられる。2月の春季キャンプ中、相手捕手がワンバウンドの投球を逸らしたことを想定し、一塁と二塁の走者が次の塁を狙うという練習を行ったときのことだ。この練習が終わって指揮官がすかさず向かったのは一塁ベンチの方向。そこにいたのは野村バッテリーコーチと片山ブルペンコーチだ。
「捕手の方も、この逆を考えて(進塁を許さない)対応ができるようにしっかりと指導をしてください」