(セ・リーグ、広島0-4阪神、1回戦、阪神1勝、28日、マツダ)阪神の開幕投手を務めた村上頌樹投手(26)に、中学時代のアイランドホークス(現ヤング淡路)時代の恩師、庄田隆弘監督(45)が特別手記を寄せた。智弁学園高、阪神の先輩としても成長を見てきた庄田氏は、幼いころから変わらない村上のハートの強さに太鼓判。『現状に満足するな』という信条をずっと伝えてきたことを明かし、教え子が虎のエースとして活躍していくことを祈った。(取材・構成=中屋友那)
開幕投手が決まったことは新聞で見て、連絡を入れました。本人からは「しっかり頑張ります」というようなことが返ってきました。一年で12人しか選ばれないような素晴らしい機会。本当に大役だと思いました。
開幕戦という特別な舞台も、村上にとっては追い風というか、結果を残せる場なんじゃないかと思っていました。中学校のときから大舞台を意気に感じて投げられるタイプ。『よし、やってやろう!』というのがとても強かったことを覚えています。ジャイアンツカップでもエースとして投げさせましたが、とにかく物おじしなかった。体の動かし方だったり、技術だったり、投げるボールももちろんよかったですが、なによりもハートの強さを感じていました。
「現状に満足するな」ということを言い聞かせてきました。どうしてもあれくらいの年頃は、自己満足というか、その場に留まってしまう子が多い。だからこそ彼にも、今の実力に満足してほしくないと思っていました。ここまで成長したらもう応援しかできないですが、本人に響いてくれているとうれしいです。
彼は中学時代、感情が良くも悪くも表に出る選手でした。自分から投げたい、という思いも強くて、だからこそ負けてしまってその感情があふれることもあった。昨年のマツダでの涙もそうだったのでしょうね。昨年はなかなか勝ち星に恵まれなかったからこそ、今年は彼にとって勝負の一年になるのじゃないかな。
年末に会えたときには「けがをしないように、去年の反省を生かして頑張れ」と伝えました。何も言わなくても頑張れる子。期待しているのは間違いないです。自分としても誇らしいし、淡路島で野球をしている子供たちも村上に続いて頑張ろうとなる。開幕投手として、いい成績を収めてチームの優勝に貢献できるような活躍を願っています。(ヤング淡路監督)
■庄田 隆弘(しょうだ・たかひろ) 1979(昭和54)年11月9日生まれ、45歳。奈良・桜井市出身。智弁学園では1年夏と3年夏に甲子園出場。明大、シダックスを経て、2003年ドラフト6巡目で阪神に指名され、主に外野手としてプレー。07年6月16日のロッテ戦でプロ初本塁打。10年に現役引退。通算41試合出場、打率・286、1本塁打、5打点。現在は中学硬式野球クラブ・ヤング淡路で監督を務める。