【YAMADA SCOPE】リアル二刀流1号が大谷時代幕開け ドジャースと10年の契約期間で毎年50本塁打するとしたら…600号の夢 【デトロイト(米ミシガン州)13日(日本時間14日)】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平投手(30)がメジャー通算200本塁打を達成。2018年のメジャー移籍時から取材する大リーグ担当、山田結軌記者(41)が最も印象に残った1本を振り返り、メジャー史上10人目の通算600本塁打達成へ期待を寄せた。
最も印象深く、強烈な衝撃を受けた1本がある。思い返せば、二刀流伝説は〝あの音〟から始まった。メジャー4年目の2021年4月4日(日本時間5日)、アナハイムでのホワイトソックス戦。当時エンゼルスの大谷は「2番・投手」として、メジャーで初めて投打同時出場のリアル二刀流で出場し、先発右腕シース(現パドレス)の投じた初球、真ん中高めの156キロを右翼席に突き刺した。コロナ禍で入場客数には制限があり、まばらなスタンドで甲高い打球音は、大きく反響した。メジャー通算49本目の一発。〝大谷時代〟の幕開けを告げる号砲のように聞こえた。
このシーズンでは、自己最多の46本塁打を放ち、投手で9勝(2敗)を挙げるなど満票でア・リーグのMVP(最優秀選手)に輝いた。無論、投手と打者の才能や実力はメジャートップレベルと一部では認識されていた。しかし、名実ともにメジャーでトップのパワーヒッター、ホームランバッターとして最上位にいることを世間に知らしめた。潜在能力を発揮すると同時にウエートトレーニングなど地道な努力が結果として表れ始めた象徴的なシーンが〝あの音〟に凝縮されているように思えた。
昨季、初めて打率3割をクリア(・304)。パワーに加え、技術に磨きがかかり、今季は・314とハイアベレージをキープしている。力と技を兼ね備えたスラッガーの完成形に近づいている。
通算200本塁打は、大谷にとって通過点に間違いない。ドジャースとの10年の契約期間で毎年50本塁打を記録するとしたら…。メジャーの歴史上、9人しか存在しない通算600号到達の夢も抱かせてくれる。(大リーグ担当・山田結軌)