サンスポ

阪神・大山悠輔が噴火!! 前日の岡田監督の噴火に応えるV弾

四回、決勝2ランを放つ大山。指揮官の苦言をすぐさま力に変えた=甲子園球場(撮影・水島啓輔)

(セ・リーグ、阪神2-0ヤクルト、24回戦、阪神17勝6敗1分、26日、甲子園)阪神はヤクルトに2-0で勝利。0-0の四回1死から大山悠輔内野手(28)が放った16号2ランが決勝点となり、今季18度目の零封勝ちとした。25日の中日戦(バンテリンドーム)では岡田彰布監督(65)から「練習のときから全然やろ。ひどい」などと酷評された4番が、ポストシーズンへ向けふんどしを締め直す一撃を放ち、チームは球団3位タイとなるシーズン84勝目だ。

狙いを定め、ひと振りで試合を決めた。岡田監督の〝喝〟に応える放物線は、左翼席へと消えていく。これぞ、4番の仕事。ダイヤモンドを一周した大山は、勝利の余韻に浸ることなく、より一層ふんどしを締め直した。

「結果ホームランになりましたけど、自分の中ではまだまだかな、と思っています」

四回1死二塁の先制機。全球見送ってフルカウントとなった6球目だった。高橋の144キロ直球を一閃。打った瞬間、虎党はスタンドインを確信した。18日のDeNA戦(甲子園)以来となる16号2ラン。結果的に4番が奪ったこの2点を虎は守り切った。


24、25日の中日戦(バンテリンドーム)では2試合連続無安打。チームもこの2試合は佐藤輝のソロによる得点のみと貧打は深刻。25日の試合後、岡田監督は「練習のときから全然やろ、大山にしてもな。ひどい、(試合前打撃練習の)最初、ショートゴロ3連発やで」と珍しく名指しで苦言を呈した。

結果がすべての世界。指揮官の檄には打って応えることが一番。そのために、最善の準備を心がけた。この日の試合前打撃練習。大山は逆方向へと打球を飛ばす。一塁側でキャッチボールをしていた森下に打球が直撃しそうになるほど極端に。

四回、2点本塁打を放った阪神・大山悠輔(右)=甲子園球場(撮影・水島啓輔)

練習を見つめた今岡コーチは「彼はそのときそのときの自分を修正するために、練習ではいろいろなことをやっています。自分の中の修正ポイントを持ってね」とうなずき、努力を裏付けたホームランに「ナイスバッティングでした」と目を細めた。どんなときでもおごることなく、実直に。4番としての自覚と覚悟を持つ大山だからこそ、チームとして26イニングぶりのタイムリーをもたらすことができた。

〝孝行息子〟の一発回答に岡田監督は「今日はちょっと、昨日よりはマシかなと思ったよ。フェニックス(リーグ)とかあるけど、そこから徐々にやっぱり、いいときの感覚をというか、タイミングをな。持っていったらいいと思うよ」とさらなる奮起を促した。

虎は公式戦のない約2週間の調整期間を経て、クライマックスシリーズ(CS)に臨むことになる。球団最長を更新するヤクルト戦9連勝とし、球団最多のシーズン87勝(2003、05年)まで「あと3」に迫る84勝とした。残すは5試合。万全の状態でCSに立つためにも、この5戦が重要なことは大山も分かっている。

「自分のやるべきことをしっかりやろうと思って臨んでいる。そこは最後までやり通したい」

そこには油断も慢心も一切ない。日本一の瞬間まで-。猛虎打線の中心に座る男は、ただ勝利だけを目指しバットを振り続けていく。(原田遼太郎)

■岡田監督の〝指導〟で奮起した大山あらかると

★3月24日のオリックス戦(京セラ) オープン戦15試合目、60打席目で山下撃ちの1号2ラン。不振にあえぎこの日までオープン戦打率・149だったが、前日23日に岡田監督から「ボール球を振るというのは、もうこっちで対応でけへんやんか。はっきり言うて」と厳しい言葉を向けられ、バットで応えた

★7月22日の巨人戦(甲子園) 横田慎太郎さんの追悼試合として行われた一戦で、大山は1点を追う六回に値千金の逆転2ラン。試合後、岡田監督は「ホームランを打てる打ち方を教えたんよ」とスイングルームでアドバイスを送っていたことを明かした

■データBOX

◉…阪神は2006年に並び球団3位となるシーズン84勝目を挙げた。03、05年の球団最多勝利数の87勝へは、5試合を残しあと3勝

◉…ヤクルトに9連勝。前回23日の神宮で、1シーズンでのヤクルト戦で球団最長8連勝としたが、さらに更新した。ヤクルトにシーズン17勝は17年(18勝7敗)以来


©2026 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.