記者会見でパリ五輪などへ向けた意欲を語ったサーフィン男子の五十嵐カノア=東京・銀座 サーフィン男子の東京五輪銀メダリストで、今年9月のワールドゲームズ(WSG=世界選手権に相当)で初優勝した五十嵐カノア(25)=木下グループ=が27日、東京都内で記者会見。今季を振り返って「勉強になった年。まだまだうまくなるところ、練習する部分がいっぱいある」と話し、「今がスタート。ピークまで5年くらいあると思う。これからが楽しみ」と、さらなる成長への手応えを語った。
WSGでは個人優勝のほか、団体でも日本に優勝をもたらし、2024年パリ五輪の出場権1枠を勝ち取る原動力となった。プロツアー、ワールド・サーフ・リーグ(WSL)の最高峰クラス、チャンピオンシップツアー(CT)では5位となり、同ツアーのファイナルにも出場した。
「毎日5時間は海にいる。朝起きたときは海に入って練習することしか考えていないし、夜寝るときは翌日の練習しか考えていない」。常にどうすれば向上するか考え、ノートに気づいたことを書き出して課題をどう修正するか検討する。「特に負けたときは勉強になる。何をすれば勝つチャンス(可能性)が上がるか毎日考えて、100%に近づくよう頑張る」
そうした成果が出た今季。「自分のプロフェッショナルとしてのキャリアが始まった感じ。まだまだうまくならないといけない部分がたくさんあり、それがモチベーションにもなっている。ピークまで5年、あるいは10年後かな」とした。
東京五輪は銀メダルで「悔しい思いをした」。パリ五輪では「金メダルを取りたい。チャレンジが楽しみ」。
パリ五輪の会場はフランス領ポリネシア・タヒチ島のチョープー。波が垂直に立ってパワーがある、いわゆる「底掘れ」する特殊な波で、「世界で最も危険な波の一つ」とも言われる。
「あまり言わなかったけど、15歳の頃から年に2~3回行って練習している。2年前には1人で行って3週間くらい練習したし、去年も2回行った」と〝秘密〟を明かした五十嵐。「弱いところを見せたくなかったので内緒にしていた。『カノアがいきなり、タヒチでうまい』って、結果で見せるのが一番インパクトあるから。けど、もういってもいいのかなと思って」。それだけ、タヒチの特殊な波にも自信をつかんだようだ。
30歳で迎える28年ロサンゼルス五輪も視野に置く。同五輪ではホームのハンティントンビーチが会場になるともいわれている。「6年後へ向けても、もう今から準備しないと。準備しすぎることはないから。一つ一つの目標に集中したい」。23年の目標は「WSGでの2連覇に集中する」と力強く宣言した。