六回、二ゴロに倒れる阪神・糸原=京セラドーム(撮影・宮沢宗士郎) (セ・リーグ、阪神0ー4ヤクルト、3回戦、ヤクルト3勝、27日、京セラ)2試合連続完封負け。23イニング連続無得点。不甲斐ない打線に対して、サンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(78)は「打順がおかしい」と一刀両断。5番に長打がない打者を置くと、その前の4番は、歩かせ覚悟でボールを多用した攻めができてしまうと指摘した。「1年を戦うためには、長打のある5番を」と注文した。
ヤクルトの先発・高梨の立ち上がりを見た瞬間、「きょうは何点取ってくれるだろうか」とワクワクした。その分、この結果はショックだ。
各打者が極端に悪いとは思わないが、ここ一番でしぶとく粘って、次につなぐ姿勢が乏しい。「ファウル、ファウルで何とかしよう」「インコースなら当たってでも出塁しよう」という、打席での執念が感じられないのだ。打線が「線」でなくなっている。
それ以上に気になるのは「5番・糸原」だ(3連戦で9打数2安打、打率・222)。非常にしぶとい打撃ができるし、速球にも強い。ただし、長打力はない。打ちまくって絶好調なら「5番」でも百歩譲るが、今の状態は「普通より下」。そうなると、相手の攻め方が一気に変わってくる。特に4番への攻め方は激変する。
佐藤輝への攻め方を見れば分かる。もともと、内角の真っすぐに対して不安を持っている新4番。そこへボール球になってもいいから、ドンドン真っすぐを投げ込んでいるのだ。四球で走者を貯めてしまう危険性もあるが、5番に一発がなければ、「大怪我はしない」という計算だ。
佐藤輝自身も、オープン戦終盤は、あれだけ余裕を持ってボール球を見送っていたのに、また、悪い時期の形に戻りかけている。
打線が点が取れていない。「4番の俺が何とかしなければ」という気持ちが出過ぎる。開幕前に唯一の心配、と指摘していた点が、芽を出してきているのだ。
やはり、5番は一発の怖さを秘めた打者にすべき。候補は現状では大山か、糸井か。長いシーズンを考えれば、長打を期待できる5番を何としても固定してもらいたい。クリーンアップには、クリーンアップにふさわしい形の打者が座らなければ。もちろん、糸原は打線の中で欠かせぬ存在であり、糸原が生きる働き場所があるだろう。首脳陣は早い時期の切り替えが必要だ。