(セ・リーグ、巨人3-4阪神、22回戦、阪神11勝9敗2分、26日、東京D)さすが超人さま! 阪神は巨人に4―3で競り勝った。6試合ぶりに「6番・左翼」でスタメン出場した糸井嘉男外野手が五回に3点二塁打。最年長40歳が勝負を左右する一打でカード勝ち越しに導いた。これで今季の巨人戦は11勝9敗2分けとなり、宿敵の自力優勝の可能性を消すとともに、2007年以来の勝ち越しにも王手。Gを倒して優勝、優勝、絶対優勝や!!
チーム最年長の40歳が二塁ベース上で歓喜の阪神ベンチに向かってガッツポーズだ。糸井が1-0の五回2死満塁で走者一掃の二塁打。6試合ぶりの先発出場でチームに大きな1勝を運ぶとともに、巨人の自力Vの可能性を消滅させた。
「スタメンで使ってもらったので。なんか爪痕残してやろうと思って」
三回に大山が先制弾を放ち、1-0で迎えた五回だ。中野、マルテ、糸原が四球を選んで2死満塁。鍵谷の初球147キロ直球を振り抜くと、打球は一塁線を抜けた。
「おととい代打で三振した悔しさがあるんで。あの後、(宿舎の)部屋で、じゅうたんが掘れるぐらい素振りしました」
24日の九回、6-6の同点に追いつき、なおも1死三塁で代打で登場するも、空振り三振。悔しくて眠れなかった。「爪痕残してやろうと思って」。試合後は4度、同じセリフを繰り返した。プロ18年目のプライドをかけた一打だった。
二回には右翼ポール際への大飛球。審判のファウルの判定に矢野監督はリクエストを要求したが、覆らず。直後に14日のヤクルト戦(神宮)以来、出場5試合&11打席ぶりとなる中前打を放つと、今季4度目のマルチ安打となる3点二塁打で、あとのない巨人を突き放した。
「やっぱり強いジャイアンツに勝っていかないと頂点を取れないと思っているので、ハイ」
今回の3連戦は2勝1分け。今季の巨人戦は3試合を残して、11勝9敗2分けとなり、2007年以来14年ぶりの勝ち越しに王手をかけた。矢野監督は「(糸井)嘉男はいつも早出したり、ランニングしたり、何とかしたいという気持ちをずっと持ってここまで臨んでくれていたんでね。打ってチーム全体が盛り上がりました」とたたえ「みなさんに元気を届けて、最後には優勝します」と改めてV宣言が飛び出すほどの喜びようだった。
若手を積極起用するチーム方針で代打での起用が主で、スタメン出場は13試合目。25日も出場機会はなかったが、ベンチで声出しに徹した。先発した高橋がイニングを投げ終えて戻ってくるたびに声をかけ、リラックスさせようと笑わせた。チームは佐藤輝や中野、伊藤将ら若い力が躍動。それでも「出番は少ないと思うが、その中でチームの勝利に貢献したい」と熱く語っていた。日本ハム時代には何度もV争いを経験。グラウンドに立たなくても、やるべきことはわかっている。
巨人の自力Vを消したことで、首位ヤクルトとの一騎打ちの様相を呈してきた。「絶対に頂点に立てるよう、監督を胴上げできるように、頑張っていきます」と力を込める。残り23試合。超人の力が必要とされるときは、まだまだある。(三木建次)