左腕が汗をぬぐった。二回途中には左の腹筋をつるアクシデントもあったが、ベンチ裏で水分と塩分を補給し、続投。辻監督は以前にも同様の症状が出ていたと明かしたが、本人は「つっただけ。筋肉にダメージがあったわけではない」と軽症を強調した。
これで1986-88、91-94年に達成した工藤公康以来、球団左腕では2人目となる3年連続2桁勝利に到達。菊池は「いい意味で数字にとらわれなくなる」とホッと一息ついた。
夢舞台に一歩近付いた。球団には将来的なメジャー移籍の希望を伝えており、渡辺シニアディレクター(SD)は一昨年オフに「2桁勝って優勝したら(ポスティングシステムの申請も)考える」と発言。これでハードルを1つクリアした形だ。
この日もネット裏には米大リーグ11球団のスカウトが集結。日本球界NO・1左腕に熱視線を送った。残る関門は10年ぶりの優勝。「残りは全部勝つつもりで。チームのためだけにやっていきたい」。エースの言葉に力がこもった。 (伊藤昇)