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天神さんや!阪神・原口が連夜の代打打、驚異の球団記録ペース

原口は六回に代打でダメ押しのタイムリー。エエとこで打ってくれた!(撮影・門井聡)

 (セ・リーグ、阪神6-3広島、13回戦、広島9勝4敗、25日、甲子園)天神祭や、猛虎祭や! 阪神は広島に6-3で勝ち、甲子園での連敗を「5」で止めて、4日の中日戦以来21日ぶりに本拠地勝ち星。広島戦の連敗も「6」で止めた。2点差に詰め寄られた六回に、代打・原口文仁捕手(26)が貴重なダメ押し打。今季は球団最高をうかがう代打の神様っぷり。ヨッ、頼もしいネ!!

 フッと息を吐くと、すべての準備は整う。1日1度の打席に入り、体の中心に掲げたバットは頼もしさを通り越し神々しく輝き出した。また「代打・原口」が打った。吸い込まれるように真ん中へ来た球に、バットを伸ばす。黒土を蹴った白球が、三遊間を抜ける。ほしいところでほしいままに。値千金タイムリー祭りだ! ようやく、やっと、甲子園で勝った。

 「もうほんと、毎回毎回、必死のパッチで打ちました!」

 北條、伊藤隼、ナバーロの適時打で奪った三回の逆転の4点も、四回の北條の適時二塁打も効いた。だが、12球団トップの逆転勝ち24度を誇る広島をあきらめさせたのは間違いなく、切り札の1スイングだった。


 2点差に詰め寄られた直後の六回。先頭の陽川が右前打し、梅野が捕前犠打。一死二塁。金本監督が球審に名を告げる。「代打・原口」。1ストライクからの2球目、143キロを一閃。三遊間を破り、二走が悠々生還。「嫌な空気は感じつつ、1点取ればまた流れが変わると思ったので」。本当に変えた。期待通り、ひと振りで-。

 これで今季代打で15安打目となり、桧山進次郎の球団記録23にあと「8」と迫った。代打成績は驚異の打率・517(29打数15安打)、12打点。得点圏での代打打率は・750(12打数9安打)だ。「代打の神様」に近づいても、本職は捕手。今もマスクを欲し続けているが、焦り、一喜一憂しすぎていた自分とは決別した。だから、一瞬にすべて懸けられる。

 6月1、2日の、故郷・埼玉での西武戦(メットライフ)。スタメン出場しながら2戦で6打数無安打に終わった。3日の3戦目には家族も観戦に訪れたが、出番なし。「もう、決めたんです。楽しんでやろうって。最後に『あ~楽しい人生だった!』って笑えるように、してみせます」。吹っ切れた。夢から仕事になってしまっていた野球を、今は全身で楽しむ。


 3点差を守り、広島戦の連敗を6でストップ。そして交流戦後1勝9敗だった甲子園での連敗も5で止めた。4日の中日戦以来の21日ぶりの本拠地勝利に金本監督は「本当、長かった。申し訳ない気持ちでいっぱい」とわび「いいところでタイムリーが出ましたし、ちょっと詰まっていたようなものがね、スッキリしたような試合だった」と胸をなで下ろした。

 敗れていれば26日にも自力Vの可能性が消滅していたが、それも阻止。反攻へ、最強のカードとなりつつある背番号94は「先輩たちがいる中で早い回から準備をさせてもらっている。いい準備ができていることが大きい」と気持ちを引き締める。楽しみ、準備し、ひと振りで解き放つ。全員の思いを背負って、原口はもっと虎を勝たせる。 (長友孝輔)

 ◎…シーズン代打打率の球団記録は1997年の八木裕で・405(42打数17安打)。セ・リーグ記録は1974年の長崎慶一(大洋)で・469(32打数15安打)

 ※シーズン試合数の4分の1以上での起用が必要。今季なら36度、原口は25日で33度目

 ◎…シーズン代打打点の球団記録は1994年の真弓明信で「30」(セ・リーグ記録)

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