左翼席に向かって伸びた打球から、ウィーラーは目を離さない。一回二死一塁で球界屈指の好投手、菅野のスライダーをたたき、左翼席に9号2ランをほうり込んだ。
「交流戦初戦の第1打席だから、集中して打席に入った。好投手の菅野だけど、みんなが粘って球数を投げさせた。チームで打った一発だ」
1番の茂木がファウルで粘り、10球目を左前打。ペゲーロは見逃し三振に倒れたが、8球を投げさせた。菅野に重圧をかけると、眠っていた主砲も期待に応えた。
六回無死満塁では戸根から中堅左に10号満塁弾。2発を含む5打数2安打6打点と大暴れした。アマダー、茂木、ペゲーロに続く今月4本目の満塁本塁打は、球団の月間新記録だ。
「やっているのは、甘い球を打つというシンプルなこと。チームのいい攻撃で、僕も打つことができた」
ウィーラーが証言する。練習前には外野で円陣を組み、打倒・菅野のためにまとまった。首脳陣からは試合前に「ストライクゾーンに来た球を一発で仕留める」という指示が飛んだ。