事実上の終戦だ。無情のホイッスルが響く。格下中国にも力負けし、佐々木監督は口を真一文字に結んだ。
「必ず勝たないといけない勝負どころで、結果を出させてあげられなくて監督として残念。僕自身の責任は大きい」
3試合を終え、通算1分け2敗の勝ち点1。7日のベトナム戦前に敗退が決まる可能性もある。日本開催であってはならない惨敗。指揮官は拡声器で6959人の観衆に謝罪し、選手たちも整列して深々と頭を下げた。
昨年12月に大黒柱のMF澤穂希さん(37)が現役を引退。2011年ドイツW杯で初の世界一に導いたベテランが去る一方で、世代交代は遅れた。他国が日本の戦術を研究し、進化を遂げる中、佐々木監督は直前合宿で22歳のMF猶本光(浦和)らの台頭を認めながら最後はベテランを選択。かつての世界女子最優秀監督にも、その手腕に限界が見えた。遠征や合宿を含め、日本サッカー協会の支援も後手に回った。
昨年10月にリオ五輪まで日本協会との契約を延長した同監督は試合後、「将来を目指す中で指導者として僕がいいのか皆さん(日本協会)に検討してもらうことになる」と進退に触れた。予選で敗退すれば契約満了での退任が決定的。昨年末には「3-4年のスパンで若い世代を構築することが重要になる。僕の駄洒落も通用しなくなる。いいタイミング。だから今年は去る(申)年」と偽らざる心境を明かしていた。