なでしこ監督を電撃退任することになったニルス・ニールセン氏 日本サッカー協会は2日、東京都内で会見を開き、女子日本代表「なでしこジャパン」のニルス・ニールセン監督(54)が契約満了に伴い退任すると発表した。3月の女子アジア杯で優勝して2027年の女子W杯の出場権を獲得した直後の退任となった。「W杯への情熱と技量の欠如」などが理由で契約は延長されず、1年3カ月で責務を終えた。7日出発予定の米国遠征は狩野倫久監督代行(49)で臨む。
青天の霹靂(へきれき)だった。この日行われた米国遠征メンバー発表会見にニールセン監督の姿はなし。代わって日本協会(JFA)の宮本恒靖会長(49)と佐々木則夫女子ナショナルチームダイレクター(67)が神妙な面持ちで登壇した。
宮本会長は「(3月の)アジア杯までの契約が満了し、契約を延長しないことを(3月31日の臨時理事会で)決議した」と報告。3月のアジア杯優勝でW杯出場権を獲得した直後、本大会開幕まで1年余りのタイミングで大きな決断を下した。選手たちへの説明は米国遠征にて行うとしている。
デンマーク出身のニールセン氏は女子日本代表で初の外国人監督として2024年12月に就任。25年2月の初陣「シービリーブス杯」で強豪米国に13年ぶりに勝利したが、5月以降はブラジル、スペインに3連敗するなど6試合未勝利と不振に陥った。
佐々木氏は「われわれはW杯で優勝する。それを逆算した中で活動を見てきたが、指導が甘い。もっと突き詰めたアプローチがほしかった」と説明し、「本人とも話し、W杯へ向けた情熱、技量が足りないということで決断した」と明かした。W杯での戦いを不安視する選手も少なからずいたといい、昨年11、12月ののカナダとの国際親善試合以降は狩野コーチがほぼ主導でチームづくりを進めたという。
米国遠征は狩野コーチが監督代行を務める。後任監督について、佐々木氏は「日本人が指揮した方がいい」と言及し、宮本会長は「米国遠征後、できるだけ早く(決めたい)と考えている」と話した。
★米国遠征メンバー
退任が発表されたニールセン監督に代わり、佐々木女子NDが7日出発予定の米国遠征のメンバー24人を発表した。世界ランク5位のなでしこジャパンは同2位の米国との3連戦(11、14、17日)で狩野倫久コーチが監督代行として指揮を執るが、選考には前監督も加わった。DF熊谷紗希(ロンドン・シティー)、MF長谷川唯(マンチェスターC)らが順当に選出され、佐々木氏は「現状の力で米国とどう戦えるかを検証する」と語った。