小野寺は六回、左翼席へ豪快な3ランを放つ。見よ、この表情。必死です!(撮影・宮沢宗士郎) (練習試合、中日1-8阪神、27日、沖縄・北谷)阪神・小野寺暖(だん)外野手(22)が27日、中日との練習試合(北谷)に五回の中堅守備から途中出場。六回の第1打席で、左翼スタンド奥の防球ネット中段へブチ当てる特大3ランを放った。過熱するレギュラー争いの中、育成枠の若武者が俺もいるぞと言わんばかりの今キャンプ実戦2号弾。矢野燿大監督(52)の絶賛も受けて、ダ~ンと1面だ!!
体がねじ切れんばかりに振り切り、運び去る。この弾道、ただの元気印じゃない。小野寺は何もかも突き破り、表舞台へと飛び出す。育成枠にも、スポーツ新聞の2ページ目以降へも閉じ込めておけない魅力が、特大ダ~ンとなって飛び出した。
「ストライクは全部振っていこうと思って打席に入った。(飛距離は)走っていて見てなかったです。ホームランを打てたことが一番良かった」
キャンプも最終盤。外野レギュラー争いが過熱の一途をたどる中、背番号「127」の22歳がド派手に躍動した。五回の守備から途中出場すると5-1の六回2死一、三塁で右腕・山本の真っすぐを一閃。左翼芝生席のはるか上、高さ20メートルはあろうかという防球ネットの中段へ推定130メートルの3ランをブチ当てた。
試合は8-1で大勝。ムードメーカーの一発を喜んだのは、ナインだけじゃない。多くはないチャンスの中、7日の紅白戦に続くアーチをかけられては、矢野監督もほおが緩みっぱなしだ。
「いやいやもう素晴らしいよ。勇気ある新聞社の人は1面で扱ってあげてよ(笑)。いいね~。少ないチャンスの中で、ああやって1本打つっていうのは、大したもん」
さらに「1面はないんでしょ? まぁないやろ(笑)」とまで将が言うから、サンスポはダンッと1面だ。昨年も開幕前に1軍に呼ばれてアピールしたが、支配下登録はならず。2年目のチャンスにかける小野寺の心意気が、チーム状況も新聞も巻き込み、周囲を変えていくかもしれない-。
虎は今季、既に69選手を支配下登録している。1軍キャンプには育成枠から小野寺と鈴木(前中日)が参加するが、空きは1枠しかない。仮にそのハードルを越えても小野寺が主に守る外野、一塁は激戦区だ。火花を散らす糸井も高山もD1位・佐藤輝(近大)も、一塁ではマルテやサンズでさえ試合に出られる保証はない。こじ開けたい扉は、とてつもなく重い。