石井大が中日戦に向けて、ブルペンで調整する。確かな手応えを口にした(撮影・水島啓輔) 阪神のドラフト8位・石井大智投手(23)=四国IL高知=が26日、中日戦登板に向けてブルペンで43球投げた。中継ぎとして3試合連続無失点中。目指すはドラフト会議で12球団最下位指名(74番目。育成除く)からの下克上。キャンプでの1次試験をパスし、胸を張って、開幕1軍への道を歩む。
日を追うごとに175センチの体が大きく見えた。この日も石井大の切れ味のある直球を投げるたびに「ナイスボール!!」と叫ぶ梅野の声が宜野座のブルペンに響いた。
「(プロで)通用するという自信はもともとあったので。最初は、どこかで壁にぶちあたると思っていましたけど、ここまで自分で考えながら乗り切れたと思います」
竜斬りに向けて、目をギラギラさせた。12日の紅白戦から16日の楽天戦、21日の広島戦(いずれも宜野座)と3試合連続無失点。得意のシンカーで打者に空を切らせ、矢野監督を「右の中継ぎ候補で一番いい」とうならせた。春季キャンプが終わると、1、2軍の再編成が行われるが、1軍帯同に自信をみせた。
「もちろん、(監督の言葉は)うれしいですが、まずは自分のボールを投げきれないことにはダメですし、(プロで生きるためには)投げたいところに投げられる技術は必要だと思います」
ドラフト会議で四国IL高知から12球団最下位指名で入団し「僕には1年の猶予もない。今年ダメならクビという覚悟で臨んでいる」というだけに、現状に満足はしていない。「プロの世界は、上には上がいる。常に謙虚な気持ちを忘れずに頑張れ」。かつて高知に所属していた藤川球児氏(現阪神スペシャルアシスタント)とキャンプ初日、感激の初対面をしたときにもらった言葉だ。
「いい感じできているので、それを継続していきたいし、いろいろ経験して成長して、いずれは勝ちパターンで投げさせてもらうように頑張っていきたい」
開幕まで1カ月。心の中では謙虚に、言葉は強く、マウンドでは激しくをモットーに、開幕1軍をつかみとる。(三木建次)