プロ初本塁打が満塁弾。江村は試合後、手荒い祝福を受けた (撮影・戸加里真司) (パ・リーグ、ロッテ8-1西武、11回戦、西武6勝4敗1分、2日、ゾゾマリン)ロッテは2日、西武11回戦(ZOZOマリン)に8-1で快勝した。3本塁打の一発攻勢という派手な展開で主役の座を担ったのはプロ9年目の伏兵、江村直也捕手(27)。2点リードの四回、プロ1号となる満塁本塁打で勝利を大きく引き寄せた。チームは連勝で借金を「1」に減らし、交流戦前最後のカードを勝ち越しで締めた。
ベンチもスタンドも、本人もビックリの一発だ。プロ9年目の初本塁打は、高校時代以来というグランドスラム。江村は、拳を握ってダイヤモンドを一周し「何をどうやって打ったかも覚えていない。振ったら当たった」と目を丸くした。
この打席まで今季1安打。スコアボードには打率・048と表示されていた。1ボール1ストライクから、松本航の直球をフルスイングすると、左翼ポール際に飛んだ打球がスタンド中段に突き刺さった。
同じ広島出身で3学年上の中田(日本ハム)に憧れて大阪桐蔭高に入学し、通算17本塁打をマーク。2011年にドラフト5位でプロ入りした後は、昨季まで通算で打率・163、0本塁打と高校まで自信のあった長打力は影を潜めていた。
ところが、ついに出たプロ初本塁打が何と満塁弾に。合同自主トレで、ともに汗を流したこともある中田と同日の満塁アーチに「運命を感じますね」と感無量だった。
予兆はあった。3月10日の中日とのオープン戦では、今季本拠地に誕生した外野フェンスが手前にせり出す「ホームランラグーン」に記念の1号をたたきこんだ。そのときは最後まで無視され「サイレント・サイレントだった」と笑わせたが、今度は沈黙後に一斉に祝福される正真正銘の「サイレント・トリートメント」。明るい性格のムードメーカーは照れ笑いを浮かべた。