「目を覚ませ」のスローガンのもとキャンプインしたヤクルトナイン=1日、沖縄・浦添(撮影・大橋純人)
ギャラリーページで見る 1978年に日本ハム投手陣が訪れて以降、いまや沖縄はプロ野球春季キャンプのメッカとなった。ことしも9球団の1軍が開幕を目指してトレーニングを積む。
このうち2月1日からスタートしたのはDeNA、阪神、ヤクルト、中日、ロッテ(石垣島)、楽天(久米島)の6球団。もちろん、体を動かしやすい温暖な気候が最大の魅力で、2月の最高気温は平均17度で、20度を超える日もある。だが日がかげれば寒いし、上旬は雨に降られることが少なくない。
ところが、ことしの第1クールは5日にパラリと降った程度。日焼けしそうな日差しにも恵まれた。
浦添市でキャンプを張るヤクルトではスタッフが空を眺め、一喜一憂していた。なにしろ浦添市民球場は谷間のような地形にあるうえ、長く土の入れ替えもないため、県内の球場でも水はけの悪さが指摘されている。
昨年も1月下旬から雨続きで、2月1日は大きな水たまりができてしまった。ギリギリまで17人のアルバイトとスタッフ総出で、スポンジを手に水を吸い出す人海戦術を敢行したものの、結局、室内練習場からのスタートだった。
用具メーカー「ZETT」の社員でヤクルト担当35年の赤川辰美さん(53)は2000年の浦添キャンプ開始時からグラウンドの準備にたずさわってきた。それだけに、雨の落ちてこない今季は「本当によかった」と胸をなでおろす。
赤川さんらスタッフは早いときは1月20日前後から沖縄入り。機材の搬入やグラウンド整備をして、チームの到着を待つ。実は今季、グラウンドにかけるシートを新調していた。今のところ、その実力を発揮する場面はないが、「実戦が始まってから雨が降らないことを祈ります」と赤川さん。
キャンプはまだ始まったばかり。「疲れてくると、雨が降ってくれないかな、と願うときもあるよ。休めるからね」というのも選手の本音だったりもする。もちろん農作物や自然環境にとっては恵みの一滴。気象予報士も晴れだからといって「いい天気」とは言わないと聞いたことがある。 むろん、立場が変われば雨に対する思いも違うが、せめてキャンプ期間はさわやかに晴れ渡る空が続いてほしいと願っている。(芳賀宏)