犬鷲寮に入寮し、窓から笑顔を見せる田中将大(2007年1月7日撮影) 誰が命名したのか出世部屋-。
仙台市内にある楽天の「泉犬鷲寮」にも存在する。米大リーグ、名門ヤンキースへと羽ばたいた田中将大投手(28)が、2007-09年の3年間を過ごした2階の10号室が、マー君部屋、もしくはそう呼ばれてきた。
球団関係者も「特別な部屋だという意識がある」と認めるほど。10号室→マー君→出世。この連想は覆せないが、人知れず第2、第3の出世部屋が出現してきた。
2号室-。エース則本昂大投手(26)が、2013年に入寮し、1年目から15勝を挙げて、球団史上初の日本一に貢献した。4年連続で開幕投手を務め、3年連続の奪三振王と文句のつけどころがない。
右腕は出世部屋と呼ばれることについて「それはありがたいことです。今後もそう呼ばれ続けられるように、結果を残していきたい」と明かし、寮生活を「慣れないプロ野球生活を過ごすために、必要なことを学べたと思います」と感謝の言葉を口にした。
則本の退寮後、2号室を14年から引き継いだのが、松井裕樹投手(21)。2年連続で30セーブ以上を挙げて、守護神へと成長した。
12号室-。嶋基宏捕手(32)が使用していた部屋は現在、今季から1年目のオコエ瑠偉外野手(19)が入室中。持ち前のスター性に、ずば抜けた身体能力も開花寸前。「あの嶋とオコエが住んでいた!」となれば、出世部屋と呼ばれるに違いない。
楽天の育成を含む新入団14選手は、1月5日に仙台市内の「泉犬鷲寮」に入寮予定。すでに、ドラフト1位・藤平尚真投手(18)=横浜高=の部屋は、かつて田中が使用していた10号室に決まった。
剛腕則本は最後に、「あまり荷物を買いすぎないこと。部屋がガチャガチャになるので」とルーキーにアドバイスを送った。もちろん、新人選手が出世部屋に入れなくても、優しい先輩に加え、野球に熱中できる環境は整っている。(楽天担当・広岡浩二)