1メートル87、85キロの体から投げるMAX149キロの重い直球。これにカーブ、スライダー、フォーク、カットボールを交えて打者を手玉に取っていくのが野村のスタイルだ。8球団のスカウトが最終チェックした9月30日の日立製作所戦では先発して6回2安打3三振で無失点。合格点をたたき出した。
「(プロに)挑戦したいと思ってやってきた。会社に了解してもらえました」
ドラフト指名解禁となる社会人3年目で、都市対抗出場にも貢献。チームからは残留を望まれたが、この3年間に残した結果と熱意が実り、指名待ちを承諾された。
「角度があって、低めをつく投球ができる。それに伸びしろがある」とほめるのは1位候補に挙げる中日・中田スカウト部長。近年は球持ちの良さよりも、高い地点で角度をつけて球を離せることが重視される。まさにそのタイプで、さらに多彩な変化球を操る野村株は高騰している。
サッカー隆盛の静岡市清水区生まれだが、幼い頃から野球一筋。静清高時代には甲子園出場を果たし、社会人でも都市対抗の舞台に立った。サッカー王国・静岡で生まれ育った大型右腕が、運命の時を待つ。 (赤堀宏幸)