7月22日、オールスターにプラスワン投票で選出され取材に応じる巨人・坂本勇人 巨人・坂本勇人内野手(37)が「マイナビオールスターゲーム2026」(28日=東京ドーム、29日=富山)にプラスワン投票で選ばれた。選出は15度目。パ・リーグは同い年のソフトバンク・柳田が選ばれ、両リーグを代表する人気選手が2位を大きく離す票を集めた。
セ・パ両リーグから1人ずつ選出されるプラスワン投票は、ファンが応援している球団以外の選手に投票する例も多い。坂本は「他球団のファンの方も、今年のちょっとした活躍で選んでくれていると思うので素直にうれしい」と投票者全員に感謝した。
プロ20年目は打率・152、4本塁打、14打点。本人も「正直、オールスターに選ばれるような成績じゃないんですけど」と苦笑いするが、数字だけでは語れない前半戦だった。
坂本勇人は7月14日のヤクルト戦で七回に代打で3ラン。今季は成績が伸び悩む中でも印象的な一打が目立っている通算300本塁打を決める逆転3ランを含むサヨナラ本塁打2本、代打同点3ラン1本、そして10勝無敗だった阪神・高橋に土を付けた七夕の代打逆転3点打。神がかった勝負強さに「敵ながらあっぱれ」と、うなった相手チームのファンも多かったはずだ。
10年以上、巨人担当として取材してきた記者は、昨年頃から坂本が試合前に客席のファンと触れ合う光景が増えたと感じる。先日は本紙記事「番記者のちょっといい話」で、東京ドームの阪神戦を観戦していた虎党の双子に〝神対応〟した出来事を紹介したが、楽天生命パークや甲子園でも似たような交流をしていた。
プロ2年目からレギュラーとして試合に出続けてきた坂本も、昨年からは代打の出番が増えた。「試合に出てプレーを見せることが一番大事なファンサービス。でも、最近はそれができてないな」と葛藤を漏らすこともある。
そんな思いが表れた行動なのかもしれない。スタメンで出場する日の坂本は練習前後も長時間のルーティンを行うため息をつく間もないが、試合終盤の出番に備える日は少し時間に余裕がる。そんな日は、子どもや行儀のいいファンに歩み寄って声をかけたり、サインを書いたり、打撃用手袋をあげたりしている。
どこのチームのファンなのかは気にしていない様子。「一人でも多くの子どもが野球に興味を持ってくれたらうれしい」と語るベテランは、応援してくれる巨人ファンだけでなく、野球に興味を持つ人が増えることを望んでいるからだ。
チームの枠を超えた人気がプラスワンでの「3万684票」に表れた。球場が沸くほど力を発揮するスターは、360度から注がれる声援に、華麗なプレーで応える。(谷川直之)